ブラックな派遣企業の見極めポイントと安心して就職するコツ
ライフスタイルに合わせて働くことができるなどの理由から、派遣で働きたいと考える方もおられるかと思います。しかし、派遣の評判をみていると、給与が支払われないなどのブラックな内容もあり、不安に思われる部分もあるのではないでしょうか。
ただし、派遣が必ずしもブラックなわけではありません。派遣会社などの見極めを行えば、ブラックな環境での労働を回避することはできます。ここでは、ブラックな派遣企業に多い特徴と見極めのコツをみていきましょう。
【目次】
意外とブラックな派遣企業は多い
派遣に登録してみたは良いものの、働きはじめてみたらブラック企業だったというケースは珍しくありません。法改正により悪質さが目立つような企業は減りましたが、トラブルに巻き込まれる可能性はあります。派遣ではどのようなトラブルが多いのでしょうか。
給与や福利厚生が約束通りでない
ブラックな派遣企業では、給与が取り決めのとおりに支払われなかったり、給与支給日が遅れたり、社会保険に加入させてもらえなかったりすることがあります。いずれも派遣に登録して働く人にとって、給与や保険の加入トラブルは大きな問題です。
給与支給も社会保険の加入も、雇用契約を結ぶ派遣会社に支給や加入手続きの責任がありますから、このケースは派遣会社の体質自体に問題があるといえます。
希望する仕事や働き方ができない
スタッフとして登録した人の希望をしっかりヒアリングし、その人に合った求人を紹介してくれるような派遣会社もありますが、そうでない派遣会社もゼロではありません。
なかには、希望とは異なる仕事を紹介し、拒否できないような状況を作る派遣会社もありますし、初めに提示された条件と大きく乖離するような派遣先にスタッフを送る派遣会社もあります。
利益ばかりを追求し、派遣社員を大切に扱わない派遣会社では、急に仕事を振られたり、反対に急に仕事が打ち切りになってきちんと保証がされなかったりすることもあるようです。このような派遣会社では、派遣の魅力でもある自由度の高い働き方は叶いませんし、次第に仕事にやる気を持てなくなってしまうでしょう。
派遣先がブラック
登録した派遣会社自体に問題がなくても、派遣先がいわゆるブラック企業にあたるケースもあります。働く場所や働く内容の指示は派遣先が行いますので、派遣先がブラックの方がダイレクトに影響を被る可能性は高いです。
ブラックな派遣企業の特徴
ブラックな派遣企業にあたってトラブルに巻き込まれないためには、派遣会社の見極めを十分に行うことです。ここではブラックな派遣企業に多い特徴をいくつか挙げていきます。ただし、該当するからといってブラックでないケースもありますので、あくまでも参考として派遣会社選びに活かしてください。
派遣先が中小企業に集中している
中小企業との契約に力を入れている派遣会社もあるため一概にはいえませんが、派遣会社の紹介する派遣先が中小企業に集中しているとブラックである可能性があります。
派遣会社側の問題として、実績や信頼に乏しく大手企業の仕事が取れないといったケースが考えられるためです。求人の内容で「大手の派遣先がある」とうたわれていても、実際には希望と合わない仕事を紹介される可能性があります。
また、中小企業ばかりに集中していると、派遣先が倒産して突然仕事がなくなるリスクも想定しておかなければなりません。もちろん、コンスタントに利益を出している中小企業もありますので、必要以上に固定観念を持つことをすすめるのではありませんが、大企業と比べるとそのリスクは高いです。
募集内容と実際の仕事が違う
派遣会社のなかには、スタッフを集めるために、契約の終了した条件の良い求人をいつまでも掲載していたり、条件を誇大表示していたり、いわゆる釣り求人を出しているところもあります。
このような釣り求人を目当てで登録しても、該当の仕事では働けません。募集内容と実際の仕事の違いに不満を感じることになります。目当ての求人の代わりに、あまり気乗りのしない仕事、仕事内容が不明瞭な仕事を押し付けられる可能性もあるので注意が必要です。
スタッフの対応が良くない
派遣先を紹介する担当者にもさまざまなタイプの人がいますから、単に相性が良くなかったというケースもありますが、派遣会社の教育などが不十分で担当者の対応が良くないケースもあります。
具体的には、質問しても明確な答えが返ってこない、相談しても派遣先との仲介を拒否される、書類や給与のミスが多いなどです。オフィスが極端に小さく、散らかっている場合は、派遣会社内で管理が行き届いていないと推測できますので、注意が必要です。
社保の加入や有給休暇を拒否する
所定労働時間が一定以上など複数の条件を満たせば、派遣であっても社会保険の加入ができます。有給休暇についても、労働時間に合わせて取得できる権利が労働者にはあり、派遣でも取得が可能です。
いずれも取得や加入の条件を満たす場合で、派遣会社に拒否されるなら、ブラックの可能性があるでしょう。こうした派遣会社では、派遣を安い労働力としかみていないため、会社の負担が増える社会保険の加入、会社の収益が落ちる有給休暇の取得を嫌がります。
派遣の仕事でブラック企業を見分けるポイント
ブラックな派遣企業に多くみられる特徴をいくつか挙げましたが、実際に登録や就業をしてみないと分からない部分もあります。登録前にブラックだと見分けるにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは、派遣でブラック企業を見分けるためのポイントを紹介します。
派遣事業の許可や届け出、認定の有無を確認する
派遣事業は許可制で、必要な届け出を行っていない派遣会社の営業は違法です。派遣事業の許可番号は会社のホームページに掲載されていますので、確認しておきましょう。信頼のために企業も提示しているため、提示のできない派遣会社は、ブラックの可能性が高いといえます。
もうひとつ、ブラックかどうか見極めるには、厚生労働省の管轄する、優良派遣事業者認定制度も参考になるでしょう。これは、法令を遵守した優良な人材派遣業者を認定する制度で、厚生労働省の公式サイトで優良認定されている派遣事業者を確認できます。優良認定があれば一定の信頼を置けますので、派遣会社選びの際の判断材料にすると良いでしょう。
社会保険加入等の制度を確認する
派遣でも、所定労働時間が一定時間を超えているなど、基準を満たしていれば社会保険に加入できます。社会保険に加入しない場合は、自身で国民健康保険や国民年金に加入し全額負担する必要がありますから、派遣で働く人にとっては大きな問題といえるでしょう。
こうした派遣で働く人の不安を解消するために、登録時に社会保険の説明を行っている派遣会社もあります。事前に情報を知れるように、会社のホームページで社会保険について説明が記載されているケースも多いので確認しておくと安心です。
ホームページがあるにもかかわらず社会保険についての説明がない場合は、登録後に社会保険のトラブルが起こる可能性も考えられますので、慎重に判断するのが良いでしょう。
行政処分歴や口コミをチェックする
厚生労働省の公式サイトでは、違法などの理由により業務停止や改善命令、派遣事業の取り消しなどの行政処分を受けた企業名を確認できます。登録したい派遣会社にある程度目星を付けたら、過去に行政処分歴がないか確認しておきましょう。
改善されている可能性もありますが、過去に行政処分歴がある派遣会社はブラックの可能性があると推測できます。
ネット上の口コミも、実際に働いた人の生の声が確認できますので、ある程度参考になるでしょう。もちろん虚偽の書き込みがされている可能性もありますので鵜呑みにはできませんが、ブラック企業の特徴に合致するような口コミが複数寄せられている場合は要チェックです。
求人サイトを利用する
派遣会社に登録して仕事を探すほかに、求人サイトを利用する方法もあります。求人サイトなら、派遣会社に足を運ぶことなく、いつでも、どこでも、職種や勤務地に絞って探せるのが強みです。
派遣の仕事をお探しなら、Workinの利用をおすすめします。派遣のほかにバイトや正社員といった働き方にあった検索ができるだけでなく、紹介している派遣企業も多く、希望の職を見つけるのに適しています。
「未経験者歓迎」「交通費別途支給」など必要な情報がアイコン表示により一目で分かるようになっているので、派遣でのお仕事探しに活用されてはいかがでしょうか。
まとめ
ブラックな環境で労働を強いられる派遣会社もありますが、ポイントを見極めればブラックな派遣会社を回避することはできます。高時給など優良求人の派遣も見つかるWorkinを活用して、お仕事探しをしてみてはいかがでしょう。