派遣を途中で解約することは良くないがやむを得ない場合は可能
派遣として働くためには、派遣会社と雇用契約を結びます。契約の中には派遣先企業で働く期間が定められています。
しかし契約期間中であっても、さまざまな理由から働きつづけることができなくなった場合、期間の途中でも契約を解約して仕事を辞めることはできるのでしょうか。
この記事では、派遣契約を途中で解約するときの方法と注意点をご紹介します。
【目次】
派遣を途中で解約することはできる?
派遣会社と雇用契約を結んで派遣として働いているとき、契約期間中であってもさまざまな理由から働き続けられなくなってしまう場合があります。
契約期間を終了して、新たな契約の更新をしないで仕事を辞めることは問題ありませんが、契約期間中に派遣先の仕事を辞めることはできるのでしょうか。
派遣会社との契約は重大
派遣として働く際、派遣会社は労働者と派遣先の企業とそれぞれ契約をかわします。派遣会社と労働者が結ぶ契約を「労働契約」、派遣会社と派遣先の企業が結ぶ契約を「派遣契約」といいます。
どちらも労働者が派遣先の企業で働くための契約であり、やむを得ない理由がない限り、一方的に解約することはできません。
なぜなら、派遣に関する契約は派遣として働く労働者を守るためのものだからです。そのため、派遣会社側からは簡単に労働者を解雇できない決まりになっています。
派遣先の企業の業績悪化などが原因で派遣契約が続けられなくなった場合、派遣先の企業と派遣会社は、労働者の次の就業先を見つけなければなりません。
もし次の就業先が見つからない場合は、休業手当という形で賃金の6割以上に相当する金額を補償することになります。
このように、派遣に関する契約は労働者を守るためにさまざまな制約が決められている大事な契約です。そのため、雇用された側も安易な気持ちで辞めるのはおすすめできません。
派遣という働き方は、好きな時期に働きやすい仕事を選べる気軽さがありますが、ほかの働き方と同じように雇用契約を結んで働いていることを忘れないようにしましょう。
理由がある場合は途中で解約することができる
しかし、ケガや病気などで働き続けることが困難な場合は、契約期間の途中でも契約を解約できます。
まずは、派遣会社と結んだ雇用契約書に契約の解約について、どのような記載があるのかを確認してみましょう。できれば派遣会社と契約する際に前もって確認しておくと、さらに安心ですね。
派遣を途中で解約する方法
やむを得ない理由で契約を解約する場合、どのような手順で契約を解約すると良いのでしょうか。派遣の契約を解約する方法をまとめてみました。
まずは派遣会社に相談
契約を解約したいと考えたとき、まずは雇用契約を結んでいる派遣会社に連絡をしましょう。派遣会社の担当者に電話やメールを送り、働き続けることができなくなったことを伝えてください。
就業先の企業への連絡は、派遣会社の担当者から伝えてもらうとスムーズですよ。契約期間の途中で解約するとなると、人員不足になることにより派遣会社だけでなく就業している企業にも迷惑をかけてしまう可能性があります。
派遣会社は新たな人材を探す必要がありますので、解約の連絡はできるだけ早めに連絡するようにしてくださいね。
解約したい理由
契約を途中で解約する場合、派遣会社の担当者に解約する理由を伝えてください。
・病気やケガなどで働けない
・契約内容と実際の労働環境の相違
契約の途中解約はやむを得ない理由であれば認められますが、いまの仕事が合わない、ほかに働きたい仕事が見つかったなど、個人的な理由での解約は難しいでしょう。
就業先の労働条件や職場環境に問題がある場合、派遣会社の担当者が派遣先の企業に働きかけてくれることがあります。働く環境が改善することで、そのまま働き続けられることもありますので、困ったことがあるときは派遣会社の担当者に相談してみてください。
派遣会社の担当者との話し合いをして解約が決まったら、いつまで働き続けられるかの時期を決めましょう。解約する日にちが決まったら、次は仕事を辞めるための手続きに入ります。
解約が決まったときの手続きやマナー
派遣会社との話し合いを経て無事に解約が決まった後は、どのような流れで仕事を辞めると良いのでしょうか。解約が決まったときの手続きやマナーをご紹介します。
引き継ぎ
必要であれば、自分が受け持っていた業務の引き継ぎを行いましょう。職場の社員が業務内容を知っているときは引き継ぎの必要はありませんが、自分にしかわからない業務があれば、必ず内容を伝えましょう。
時間があれば、引き継ぎ書やマニュアルを作成すると、後任の担当者や職場の人に喜ばれますよ。
手続き
派遣先の仕事を辞める場合、雇用契約は派遣会社との間で結ばれているため、退職届けを出す必要はありません。
ただし、派遣会社との契約も解約して違う職場で働く場合や、しばらくは働かない場合などは、社会保険を切り替える手続きをしなければなりません。手続きの方法は、仕事を辞めた後の過ごし方によって変わります。
引き続き同じ派遣会社で派遣として働く場合は、何も手続きをする必要はありません。違う会社に就職する場合は、その会社の社会保険に加入します。しばらく働かない場合は、国民健康保険に加入するか、家族の扶養に入るかを選択します。
社会保険の切り替え手続きの仕方がわからないときは、派遣会社の担当者に聞いてみてください。
挨拶
派遣先の仕事を辞めると決まったら、お世話になった職場の人に挨拶をしましょう。朝礼で挨拶を求められる場合もあります。挨拶を求められたら、お世話になったお礼を伝えてください。
派遣で働いたとしても、同じ職場で一緒に働いた仲間に変わりはありません。仕事を教えてもらった社員やお世話になった方々へ感謝の気持ちを伝えると、非常に喜ばれますよ。
求人を探す場合はWorkinへ
新しい仕事先は、自分のこれまでの経験や知識を生かせる職場で働けたら嬉しいですよね。働く時間や場所なども、長く働き続ける上で重要なポイントです。
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まとめ
派遣の契約を途中で解約することは良くありませんが、病気やケガなどのやむを得ない理由がある場合は、契約の途中でも解約ができます。
契約を解約したい場合は、まず派遣会社の担当者に相談しましょう。派遣会社は新しい人材を探さなければならないため、なるべく早めに相談すると良いですね。