子供がいてもできる仕事12選|両立のためのポイントも
子供をもつ主婦の方が仕事を探そうとした場合、希望の条件が増えることもあり、ハードルが高いと思われがちです。
しかし、選び方と職種をおさえれば、安心して長く続けられる仕事を見つけるのは難しいことではありません。
この記事では、選ぶ際のポイントを詳しく紹介します。
【目次】
子供がいてもできる仕事選びのポイント
子供との時間を大切にしつつ、希望や条件に合った仕事を選ぶには、ポイントを押さえた仕事探しが大切です。どのようなポイントを重視すべきなのか、ひとつずつ見ていきましょう。
家事や育児との両立ができるか
勤務時間はどのくらいか、休みの曜日は固定もしくはシフト制なのか、急な休みにも対応してもらえるかなどが、主婦にとって重要なポイントではないでしょうか。
夫の勤務先が平日休みか土日休みかによっても、仕事の選択肢は変わってきます。夫の休日に子供を見てもらえるかどうかは、仕事に出る際の大きな助けになります。
面接では条件についても質問されますので、あらかじめ希望条件を明確にしておくことが大切です。
自宅からの距離が近いか
通勤時間が短ければ、出勤までの時間に少しでも家事を進められますし、子供の急病時に早くお迎えに行くことも可能です。
ただし、あまりにも距離が近いと、知り合いに会ったり、万が一のトラブルが起きて退職した場合に気まずくなったりするおそれがありますので、注意して選びましょう。
扶養範囲内で働けるか
主婦の仕事では、給与面も考慮する必要があります。夫の扶養範囲内で仕事をする場合は、扶養控除も関係してきます。
妻の年収が103万円以下の場合、夫の配偶者控除として38万円の所得控除が受けられ、夫の所得税が軽減されます。また、2018年1月から制度変更があり、妻の年収が103万円以上150万円以下であれば、夫は38万円の配偶者特別控除が受けられるようになりました。
ただし、妻の年収が130万円以上になると、扶養から外れなくてはいけませんので、働き方の十分な検討が必要です。勤務先によっては、年収106万円以上で社会保険に加入する必要があるため、この点も大きな選択ポイントになるでしょう。
将来、扶養を外れて仕事をする予定があれば、収入をさらに増やすことができます。短期での仕事なのか、それとも子供が成長した後も同じ仕事を続けるのか、あわせて検討することも重要です。
子育てへの理解がある職場か
子育てへの理解がある職場かは、以下の3点を調べておくと良いでしょう。
・社員の女性比率
・育児経験者、育児中の社員の有無
・産休、育休制度の取得実績
女性社員の比率が高い会社は、女性が働きやすい環境が整っている可能性が高いです。また、子育てを経験した人や子育て中の人が多く在籍している会社も子育てをバックアップする体制が整っているでしょう。
とくに大切なのが、産休・育休制度の実績があるかという点です。
どの会社にも産休・育休制度自体はありますが、取得しやすいかどうかは会社によって異なります。産休・育休の実績がない会社だと、いざというときに取得しづらく感じるでしょう。
その点、すでに産休・育休制度の実績がある会社であれば、何かあったときに融通が利きやすい可能性も高いです。
子供がいてもできるおすすめの仕事
仕事選びのポイントがわかったところで、具体的にどのような職種が向いているのでしょうか。おすすめの仕事と内容を紹介します。
事務
勤務先によって若干業務内容は異なりますが、主に書類やデータを扱ったり、来客時の対応やお茶出し、電話応対などを行ったりします。
座って行う仕事が中心ですので、体力面での心配は少ないといえます。複数の人数で業務をこなす企業であれば、子供の体調不良による急な欠勤にも対応してもらえるところが多く見受けられます。面接時に、この旨をしっかり伝えておくことが重要です。
コンビニ・スーパー店員
主婦にとって働きやすい職場です。ほかの業種に比べて募集が多いほか、マニュアルが整備されているため、未経験でも仕事が覚えやすいことがメリットです。
レジ・品出し・陳列・棚卸しなど、業務は多岐にわたりますが、同じように主婦の方が多く働いていることから、急な休みにも理解を得やすく、相談しやすい環境です。
仕事帰りに食料品の買い出しをしたり、公共料金などの支払いを済ませられたりできるのも、コンビニ・スーパーならではのメリットといえるでしょう。
飲食店
ファミリーレストランやファストフード店などの飲食店では、ホールスタッフとキッチンスタッフで仕事内容が異なります。ホールスタッフでは、お客様の案内から注文、配膳、会計、清掃などを行います。キッチンスタッフは、調理や洗い物をするので、普段の家事の延長と考える人も多いでしょう。
飲食店では、シフト制で勤務時間の希望が出せるところが多く、子供の幼稚園や学校などの行事や、家族の予定に合わせてシフトの希望を出せます。また、お昼にまかないが食べられるお店もあり、これも飲食店ならではのメリットだといえるでしょう。
軽作業
工場や倉庫などで、検品(商品に不備がないかをチェックする)、梱包(商品を段ボールなどに入れる)、仕分け(商品を種類別・出荷先別などに分ける)、ピッキング(注文が入った商品を、倉庫内から探してくる)などの業務を行います。
業務の流れをつかめば人と接することが少ないので、接客が苦手な方や黙々と一人で作業したい方におすすめです。また、シフトの融通がききやすく、小さい子供がいる方でも働きやすい仕事だといえるでしょう。
受付
勤務先は、一般企業やスポーツ施設、医療施設など多岐にわたります。
いずれの業種でも、受付は訪問したお客様が最初に接することになる「企業の顔」です。企業の印象を左右する、とても大切な職業だといえるでしょう。
とはいえ、受付の仕事は未経験でもはじめられ、特に資格もいりません。研修によって、ビジネスマナーを身につけることができ、自然な笑顔で応対できるようになるでしょう。
在宅ワーク
在宅ワークは、パソコンなどを使って自宅にいながらできる仕事です。インターネットに掲載する記事を執筆する「Webライター」や、クライアントから指示されたデータを入力する「データ入力」などの業務があります。
在宅ワークであれば、子供が体調不良で幼稚園や学校を休んだり、長期休暇の時期と重なったりしても、仕事を休む必要がありません。スケジュール管理さえできれば、子供の様子を見ながら自宅で仕事ができます。
タクシー乗務員
近年、女性のタクシードライバーが急増しています。タクシーの運転には普通自動車第2種免許の取得が必須ですが、免許取得のサポートが充実しているタクシー会社も多いため、無資格・未経験であっても安心して働くことができます。
また、タクシー業界は働き方に融通が利く業種です。そのため、日勤のみの希望など、働きやすい勤務形態を選ぶことも可能です。
清掃スタッフ
日々家事を行っている主婦にとって、清掃の仕事は取り組みやすく、社会貢献につながる仕事です。身近な仕事であるため復帰しやすく、かつ仕事の成果が目に見えてわかるため、大きなやりがいとなります。
家事代行サービス
主婦の経験を最も活かすことができる仕事が家事代行サービスです。お客様のもとに伺い、料理や掃除などを請け負うほか、場合によっては子供のお世話などを行います。
お客様の生活をサポートする仕事です。そのため、感謝されることが多く、やりがいを感じられる仕事です。料理や掃除が得意な人にはうってつけといえるでしょう。
保育士の補助
保育士の補助は、保育士の手が回らない業務を行います。業務は食事やトイレの補助、お昼寝の見守り、おもちゃの消毒や片付けなどが中心のため、保育士の資格や経験、ピアノスキルは必須ではありません。
子供が好きな人にはピッタリの仕事です。
介護補助・助手
介護補助や助手は、利用者の生活を手助けする仕事が中心です。主な仕事内容は、ベッドメイキング・入浴の介助・食事の配膳・掃除や洗濯・食事の調理・送迎の付き添いなどです。
介護施設はパートで働いている職員が多くいます。介護施設の種類は、入居施設・通所施設・病院施設などがありますが、パートで働くのであれば日中通うことが多い通所施設(グループホームなど)が働きやすいでしょう。
仕事と子育てを両立させるポイント
子育てをしながら働くとなると、うまく両立できるか不安がともなうものです。どちらもひとりで完璧にこなそうと無理をすると、体調を崩すおそれもあります。仕事と子育てをうまく両立するには、以下のポイントを意識しましょう。
勤務形態を考える
働き方のバランスを取ることが、仕事と子育てを両立させるポイントのひとつです。バイトやパートでは、自分の都合の良い時間帯で働けます。社内での責任も正社員ほど重くならないので、学校行事や子供の病気などで休みを取ることも、それほど難しくありません。
その点、正社員は休みが取りにくいだけでなく、残業が生じることもあり、家事と育児の両立が難しくなることもあるでしょう。
仕事と子育てとの両立を考えるのであれば、短い時間で働けて責任も重くないパートやバイトという勤務形態を考えるのもひとつの方法です。
また、短時間勤務制度を活用するのも良いでしょう。短時間勤務制度は、雇用期間が1年以上で、1日6時間以上働いている3歳未満の子供を育てている人が利用できる制度です。正社員・契約社員・パートでも、条件を満たしていれば利用できます。
この制度を利用すると1日の勤務時間を6時間にできるので、保育園の送り迎えの時間を確保できるよう10時から17時までの勤務にすることも可能です。
配偶者や家族と話し合いながら、生活に合った勤務形態を考えると良いでしょう。
在宅勤務を選ぶのもひとつ
仕事と子育てのバランスを取りやすい働き方に在宅勤務があります。在宅勤務は自宅にいながらオフィスで行っていた業務を遠隔で行う勤務形態です。通勤がないので子供とより多くの時間を取れ、子供が調子悪いときも働きながら見守れます。
在宅勤務ができる職業としてWebデザイナーやプログラマー、イラストレーターが思い浮かぶかもしれませんが、最近では在宅勤務できる職種も増えてきました。在宅勤務制度が会社にあれば、利用できないか確認してみると良いでしょう。
また、企業に所属せずに在宅でできる仕事もあります。記事を執筆する「ライティング」やデータを収集する「データ収集」、音声データを文字に書き起こす「文字起こし」などです。
こうした在宅ワークならフレキシブルに働くことができるため、子育て中の方にとって家事と仕事を両立させやすい働き方といえるでしょう。また、多くは出来高制になっているので、自分が頑張った分だけ稼げるのが魅力です。
周囲の協力を得る
これまでの家事や子育てに加えて仕事も行うには、体力面や精神的で抱えきれなくなる場合もあるでしょう。ひとりでできる仕事量には限界があるため、配偶者や家族などの協力を得て、家事や子育てを分担するよう心がけましょう。
地域によっては、子育て支援サービスやベビーシッター、家事代行の制度などが整っているところもあります。無理をしすぎないために、制度の活用も選択肢に加えましょう。
家事の時短になるものを取り入れる
仕事を始めると、これまでよりも家事にあてる時間がなくなります。完璧にこなそうとはせず、時短につながるものを積極的に取り入れましょう。
食材の買い物はネットショッピングで注文する、夕食に惣菜や宅配食材を利用する、掃除ロボットや食器洗浄乾燥機を活用するなど、さまざまな方法があります。
完璧でなくて良いという精神をもつ
働きながら子育てするのは決して簡単ではありません。どちらも完璧にこなそうと考えていると、思い通りにいかなかったときに大きなストレスを抱えることになります。そこで大切なのが、完璧でなくて良いという精神をもつことです。
子育てをしていると子供の体調不良や外せない行事などによって、仕事に支障が出ることもあるかもしれません。仕事が忙しくて家事が完璧にできないこともあるでしょう。そんなときに自分を責めずに「仕方がないこと」と割り切ることが仕事と子育ての両立には求められます。
また、適度に息抜きすることも必要です。美味しいスイーツを食べたり、趣味の時間を取ったりして自分のための時間も作ると、気持ちに余裕が生まれてストレスを抱え込まないようにできるでしょう。
子供がいる人の仕事の探し方
ここまで解説したように、子供がいる方は複数の条件を加味したうえで仕事を探す必要があります。
複数の条件に合った仕事探しは、求人情報サービスWorkinをぜひ活用してみてください。
Workinでは、「主婦・主夫歓迎」「子育て中のスタッフ在籍」など、子供がいる方向けの検索機能が充実しています。ほかにも、「短時間勤務可能」や「扶養控除内OK」などの条件も選択でき、より条件をしぼって仕事を探すことができます。
メールマガジンに登録すると、仕事の最新情報が手に入ります。また、「ありますよ!メール」に登録することで、希望する仕事情報が届きます。
Workinへの会員登録は無料ですので、仕事探しのパートナーとしてお役立てください。
まとめ
今回は、子供がいてもできる仕事と子育てと仕事を両立させる方法について紹介しました。
子育てサポート企業として厚生労働大臣から認定を受けた企業には、「くるみんマーク」「プラチナくるみんマーク」「トライくるみんマーク」が付与されています。
認定を受けるためには9つの基準を満たす必要があり、子育て中でも働きやすい企業だと分かるようになっています。より環境の整った企業で働きたい場合は、この認定証があるかどうかも確かめてみると良いでしょう。