運送業に転職したい人必見。必要な資格一覧
車の運転が好きな方や体を動かして働きたい方で、運送業に興味をもつ方はわりと多いのではないでしょうか。しかし、運送業の仕事をするためには最低限必要な資格があります。
きちんと把握していないと、いざ仕事を探したときにすぐ就職できない可能性もあるでしょう。
どのような資格が必要なのか、運送業の解説とあわせてお伝えしますので、転職や就職を考えている方はぜひ最後までご覧ください。
運送業にはどんな職種があるのか
物流にとっては重要な運送業ですが、似たような言葉で運輸業もあります。まずは、それぞれの違いと運送業の職種について解説していきます。
運送業と運輸業の違い
実は、ふたつの言葉はそこまで明確に定まってはいません。物流業界の捉え方としては、乗り物や距離で区分けしています。
■運送業
主に自動車で貨物、旅客を運ぶことを指していて、陸路を中心に配送を行います。そのため、船や飛行機で運ぶことを運送とはいいません。
■運輸業
鉄道、船、飛行機など産業の総称のような意味として使われています。陸や海、空を問わず、人や物を運ぶ仕事全般を現し、航空会社やフェリーなどの旅行サービスも広義の意味で運輸業に含まれるのです。
運送と比べると、運輸の方が長距離で広範囲、自動車以外の乗り物も使用するというイメージになるでしょう。
運送業の職種
自動車をメインに使用する運送業の職種は、物を運ぶか人を運ぶかでふたつにわけることができます。
■配送ドライバー
仕事としては店舗への納品や宅配物のセンター間配送など、路線トラックとも呼ばれています。
トラック事業の正確な名称は「貨物自動車運送事業」で、需要に応じ自動車で貨物を運送する事業の総称です。配送ドライバーの仕事はそのうちの「一般貨物自動車運送事業(特別積合せ)」に含まれます。
軽自動車と二輪以外の自動車を使用して、営業所などで仕分け・集配された貨物を、定期的に営業所間で運送する事業です。
「貨物軽自動車運送事業」では黒いナンバープレートを装着した軽自動車を使用することが可能です。見かけたことのある方も多いでしょう。
■旅客運転手
人を乗せている旅客運転手には、路線バス、高速バス、タクシーなどが当てはまります。
どちらにしても、運送業に就職するには無資格では難しく、一般的に企業では最低条件として普通自動車免許が必須です。
もしも普通免許をもっていなければ、まずはその教習から受けましょう。通常1~3ヶ月ほどかかり、合宿で普通免許を取ると2~3週間で取得可能です。
運送業の職種ごとにどんな資格があるのか
運送業に必要な資格は最低でも普通免許ですが、運転免許には多くの種類があります。
区分としても第一種と第二種があり、一般的に普通免許と呼ばれているものは「第一種運転免許」のことを指します。
人を乗せる旅客自動車(タクシーや路線バスなど)を運転するために必要な資格が「第二種運転免許」で、こちらを取得するためには、年齢が21歳以上で普通免許を取得して3年が経過していなければいけません。
免許取消や停止がある場合は、その期間を除いて3年が必要です。検査にも追加項目があり、動くものを見るための深視力の測定が行われます。
二種用の学科と実技に合格し、すべての基準を満たしてはじめて第二種運転免許を取得できるのです。取得費用は25万円から40万円ほどが目安になるでしょう。
次に免許の種類についてご説明します。主に自動車の総重量や最大積載量の違いで分けられており、職種によって必要な免許が異なるでしょう。
・普通免許:3.5t未満のトラック、最大積載量2t未満
18歳以上で取得可能です。取得費用は、合宿で20万円前後、教習所で30万円前後が目安です。AT限定車に比べると、MT車の方が1万円~2万円高くなります。
取得期間は前述しましたが1~3ヶ月、合宿では2~3週間ほど必要です。小型のトラックであれば運転することができます。
・準中型自動車免許:3.5~7.5tのトラック、最大積載量4.5t未満
平成29年3月から免許制度が変わったことで新設された免許です。18歳から取得することができ、2トントラックや3トントラックを運転することができます。
・中型免許:7.5~11t未満、最大積載量6.5t未満
20歳以上で普通免許を取得して2年以上経過していることが条件です。平成19年に道路交通法の改正によって生まれた新しい免許で、普通と大型免許との中間として設けられました。
適切な視力と、遠近感や立体感を感じ取るための深視力の測定が行われ、基準に達していなければ取得できません。
中型MT8トン限定の免許をもっている方は、限定解除を行うことで中型免許を取得することができ、費用も期間も少なく済みます。
マイクロバスや4トントラックなどが運転可能となり、運送業では活躍する場がとても増えるでしょう。
・大型免許:11t以上、最大積載量6.5t以上
21歳以上で普通免許を取得して3年以上経過していることが条件です。中型と同様の視力検査が行われます。
中型免許を取らずに大型免許を取りに行くことも可能ですが、普通自動車と大型車ではあまりにも感覚が違うため、慣れるために多くの時間を要するのが普通です。
車幅や構造、エアーブレーキなど中型車との共通点も多くあるため、中型免許を先に取ることで比較的スムーズに免許取得ができ、結果的に費用も安く抑えられる可能性があります。
難易度は高いですが、通常配送に必要な自動車はすべて運転することができるようになるためとても重宝されるでしょう。
・大型2種免許(大型自動車第二種運転免許):路線バス(乗車定員30人以上)
大型免許をさらに2種免許にすることで、路線バスなどの旅客運転手として働くことができます。
普通2種の場合では主にタクシーの運転手ですが、免許の種類が中型や大型になると、自動車の大きさと乗車定員が変化して働ける幅が広がるでしょう。
・大型特殊免許:トラクターやフォークリフト、
18歳以上であれば取得可能です。大型のクレーン車などの作業車を行動で運転できるようになります。
資格取得でキャリアアップを目指す
資格をもつことは評価や、会社によっては資格手当も見込めるため強みとなります。
就職後に資格取得を支援している企業もあるため、運送業に転職を考えている方は会社探しが重要になるでしょう。
求人サイトのWorkinでは、そのような制度の有無を就職条件に加えて探すことができます。またキャリアアップにも繋がるためおすすめです。ぜひご利用ください。
まとめ
今回は運送業に必要な資格についてご紹介してきました。
物流として人や物を運ぶとても需要のある仕事ですが、最低でも普通自動車免許は取っておく必要があります。
キャリアアップを考えると、免許やスキルをステップアップさせることも大事ですので、サポート体制が整っている企業選ぶと将来性があるでしょう。