左官職人は将来性のある仕事!平均給料や求人の探し方
建築業界などで活躍する職業のひとつに「左官」があります。左官職人と呼ばれ、専門的な技術を要する仕事ですが、具体的にはどのような業務を行うのでしょうか。
今回は、左官の主な仕事内容や給料の目安、将来性の有無、左官を目指す方法についてご紹介します。
左官の仕事内容
左官とは、建物の壁や床にセメントやモルタル、土などで塗装を行う職業のことです。一般的な塗装工とは異なり「コテ」などの専用道具を用いて行う特徴があります。
塗装やタイル仕上げに移る前段階で、下地づくりを行うのが左官の主な仕事です。
そのため、セメントの運搬やミキサーで練る作業、ブロック(レンガ)積み、タイル貼りなど壁や床の仕上げ材管理や仕上げ作業を担当することも多く、力仕事が多い傾向にあります。
厚生労働省「賃金構造基本統計調査の職種別賃金額(平成27年度)」によると、月給平均は約29万円です。
出典:「賃金構造基本統計調査の職種別賃金額」(厚生労働省)
左官の仕事は大きく分けて、一般住宅や店舗、木造建築などを担当する「町場」とマンションやビルなどの大型建設工事で作業を行う「野丁場」のふたつです。
【町場】一般住宅・寺社
町場は、主に一般住宅や店舗の内装、寺社などの木造建築物が作業現場となります。
左官が携わる建設工事の多くは町場であり、土を使った土壁、漆喰や珪藻土を混ぜ込んで壁を塗る作業などが主な業務です。
扱うものの配合や種類、塗り方によって仕上がりに差が生じるため、左官の技術やセンスが求められる現場でもあります。
【野丁場】大型建設工事
マンションやビル、ショッピングモールなど、大型建設工事の現場である「野丁場」でも左官は活躍しています。外壁、内壁などの下地づくりに左官は欠かせません。
町場で行う作業との大きな違いは、工期に関わるスケジュール管理です。大型建設工事の場合、とくに細かくスケジュールが定められているため、左官工事の質はもちろん、スケジュール内に完成させるためのスピードも要求されます。
左官は将来性がある仕事
左官は将来性がある仕事といわれていますが、どのような需要があるのでしょうか。ここからは、左官の将来性や需要について紹介します。
自然素材の価値が見直されている
洋式住宅が一般的になっている現代で、左官の需要が多いといわれているのはなぜなのでしょうか。
一般住宅や店舗に使用される建築材料に「自然素材を使用したい」というニーズが高まっていることが理由のひとつです。
健康志向の高まりや、アレルゲンを含まない建材としての需要、自然素材ならではの風合いや温かみを求める声が増えているなどの要素から、左官の需要は高まっています。
手作業での質の高さに一定の需要がある
建設工事にかかるコスト削減や、コンクリート工事などの建築技術が向上したことで、左官工事の需要が減少した時期もありました。
一方で、コンクリート壁だけではデザイン性に乏しく、左官職人が手作業で行う滑らかで高品質な仕上がりやデザイン性の高い壁を求める層もいることから、左官の需要が伸びています。
「費用をかけてでも機械工事ではできない品質を実現したい」「手作業での壁仕上げを活かしたデザインにしたい」などの需要に応えることができるのは、左官職人の技術があるためです。
左官を目指すには
左官を目指すために必須の資格はなく、未経験でも従事することは可能です。しかし、学校で建築学や工芸学について学んでおくことで知識が深まるため、左官の仕事に対する理解度も高くなるでしょう。
また「左官技能士(3級~特級)」の資格を有していれば、キャリアアップや転職などの際に有利になることもありますが、必須資格というわけではありません。
一般的には、左官を募集している企業に就職し、見習いから始めることになります。技術や知識を現場で教わりながら経験を積み、将来的に資格取得を目指すキャリアもおすすめです。
近年、若者の左官職人が不足しており、育成に力を入れている企業は多くあります。
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まとめ
左官は、細やかな技術と力仕事の両方を担っている建築業界に欠かせない仕事のひとつです。
未経験、資格なしの方も見習いからはじめられるため、左官の仕事に従事しながらキャリアアップのために資格取得を目指すと良いでしょう。
