
Uターン転職で福井に。ブライダルを舞台に、ふるさとで地域貢献をしたい。
地域に根付く結婚式場を目指して、多くの方のご縁を結んできた「株式会社 出雲記念館」。新郎新婦様にとって、結婚式は一生に一度の大切なライフイベントですが、それと同時に分からないこと、不安も多いもの。そんなとき、新たな門出を迎えるお二人に寄り添う、頼りになる存在がウエディングプランナーです。
第2回目は、「株式会社 出雲記念館」の結婚式場「八雲迎賓館」で、ウエディングプランナー、そして婚礼予約業務も担当している伊藤文啓(いとう・ふみひろ)さんにお話しをうかがいました。
転職で福井にUターンされた伊藤さん。前職の経験も生かしながら、新郎新婦様のお話をじっくりと聴いて、お二人も、ゲストの方々も心から楽しめる、人生最高の一日をプロデュースされています。

入社の決め手となったポイントや、出来事はありましたか?

去年の6月に入社しました。それまでは県外にいたのですけれども、「なぜ福井に?」といいますと、地元が福井市なんです。

地元に戻ってこられたのですね。

はい。小学校、中学校のときは福井にいて、それから上京して、高校、大学に行きました。前職も同じくブライダル関係でウエディングプランナーをしていたのですが、千葉、栃木、香川と県外で働く中で、「地元に貢献させていただくというのがすてきだなぁ」と考えるようになったんです。それと、福井県内にもいろいろな結婚式場、式のスタイルがありますが、「神前式」を見て、「こんなにきれいな結婚式があるんだな」というのを率直に感じました。

結婚式といいますと、最近では洋風のスタイルが多いですが、日本の伝統的な「神前式」に惹かれたのですね。

以前もブライダルの仕事をしていましたが、その中でも「神前式」は新鮮さがありましたね。
Uターンで生活が豊かに。地元の居心地のよさ、家族がいる安心感を実感。

福井にUターンしてよかったなと感じるのはどんなところですか。

仕事のみならず、生活が豊かになりますよね。家族もいて、居心地はやっぱりいいですし、いろいろな面で安心するので、そこが一番です。

伊藤さんは、料飲サービス部、プロデュース部を経て、予約事業部へ配属になられたそうですね。現在はウエディングプランナーをしながら、婚礼をメインとした予約に関する業務も担当されているとお聞きしました。
お仕事をする上では、どのようなことが大切でしょうか。

ウエディングプランナーという仕事は、複合業界なので、1個1個の提案にしても、ソフトにしても、商品にしても、アップグレードしていきます。常にブラッシュアップしていく必要がありますね。

結婚式のスタイルで「時代の流れ」のようなものはあるのでしょうか。

全然違うと思います。昔は、厳かな感じが多かったかと思いますが、今人気なのは、「ボタニカル」ですとか「ナチュラルなグリーン」といった自然な感じの雰囲気の式が多く、そこが大きな違いですよね。あとは、最近は「くすみカラー」が人気です。お花にしても、お衣装にしてもそうですね。
作り手の顔”を思い出していただける、ウエディングプランナーの面白さ

ウエディングプランナーというお仕事の面白さを教えてください。

“幸せな一日のお手伝いができる”というのは、とてつもなく楽しいところです。そこにどのような価値があるのかを考えてみると、例えば、みなさんが使っているボールペンを作った方ってすごいじゃないですか。でも、作った方が誰なのか、どんな方なのかは分からないですよね。それが結婚式ですと、ウエディングプランナーが誰なのかというのは思い出していただける。それはとても大きいことなんじゃないかなと思います。

確かに!自分の結婚式を作ってくれたウエディングプランナーさんのお顔は、一生忘れられないですね。お客様に言われてうれしかった言葉はありますか。

「あなたでよかった」、「ここで式を挙げてよかった」という、シンプルな言葉が、やっぱり一番うれしいです。
SNSで常にトレンドをキャッチ。結婚式の様々なカタチをご提案

ウエディングプランナーというお仕事の難しいなと感じる部分はどんなところですか。

ものづくりとは違って、ウエディングプランナーというお仕事は、無形なんですよね。何十人、何百人というお客様に対して考えていくのは難しいですが、一転楽しいです。難しさの中にポジティブな感じがあるというのは、面白いなと思います。

結婚式って本当に多様で、ファーストバイトの仕方一つにしても、お客様によって全然違いますよね。そんな中で、「このお客様には、こんなご提案をしよう!」という発想はどうやって浮かんでくるのですか。

発想自体は、インプットしていないと出てこないので、インスタグラムなどのSNSを見てトレンドをキャッチしています。情報社会なので、いかに自分の中に情報をピン留めできるか、というのは大事かなと思います。
「結婚式やめようかな」と言ったお客様が、笑顔あふれる式を実現できた理由

お客様との一番思い出深いエピソードを教えてください。

印象に残っているのは、うまく準備を進められず、「結婚式をやめようかな…」というお客様がいらっしゃったんです。ウエディングプランナーとして、ここは一歩踏み込んでいかないと、私がいる意味がないなと思いまして。理由をお聴きしたら、準備を進める中で、2人の関係ですとか、今後のことで不安を感じていらっしゃいました。

確かに、結婚式の準備って、BGMを決めたり、招待状を出したり、席次表を決めたり…とやることがたくさんあって、初めてのことだらけで不安もあります。それに、例えばですけれども、新婦様、新郎様、どちらかの負担が大きかったり、意見が違ったりすると、お互いに不満がたまってしまったりすることもありますもんね。

私も楽しく過ごすお手伝いができていなかったなと思い、新郎新婦様と、私の3人でお話させていただいたんです。
そこでいろいろなお話をして、「ゲストのみなさまのためにいい結婚式にしたい」という想いを3人で再確認して、一緒にもう一度やっていくことになりました。

当日は、どのような結婚式でしたか。

ゲストのみなさまが、楽しく、とてもくつろいで新郎新婦様とお話をされていて、笑顔があふれる結婚式でした。すごく素敵な時間と空間だったという印象が残っています。結婚式が終わった後、新郎新婦様から花束をいただいたんです。実は今もつながりがありまして、お子様が生まれたというご報告をいただいたり、会いに来てくださったりしています。

前回取材した平田様もおっしゃっていましたが、伊藤様も、新郎新婦様と、ずっとご縁が続いているのですね。
“ご縁を大切にしている”というのは「株式会社 出雲記念館」の大きな特徴ですが、そのほかに会社の特徴は何かありますか。

20代からベテランのスタッフまでいるので、幅広いお話ができます。まんじゅうまきをお手伝いした先輩もいたりと、さまざまな結婚式の話が聞けますし、予約に対する戦略だとか、そういった話もします。会社は今年で創業32年になりますが、ベンチャー気質もありつつ、いろんな可能性のある会社ですね。
仕事に、楽しさとやりがいを求めている人へ。一緒に“幸せのお手伝い”を

これから挑戦していきたいことを教えてください。

地域貢献をしていきたいと思っています。福井にはいろんな地場産業があって、誇れるものが多いので、この仕事を通じて、何かお手伝いできるとより楽しいなと思っています。

地元・福井にUターンしてきたからこそできることですね。一緒に働きたいという方に向けてメッセージをお願します。

仕事に、楽しさとやりがいを求めている方、一緒に「幸せのお手伝い」をさせていただきたいです。
取材担当者より
伊藤さんに「職場の雰囲気はいかがですか」とお聞きしたら、「最高です!」と笑顔で力強く答えてくだったのが印象的でした。
取材・撮影中も笑いが絶えず、社員のみなさんの仲の良さが伝わってきました。バーベキューをしたり、あわら温泉に泊まりに行ったりと、職員同士が交流を深める場もあるそうです。
また、社員の方の誕生日には、会社からプレゼントがあるそうなのですが、ケーキの商品券をプレゼントされた年もあったそう。(うらやましい!)。
さらに、母の日には、社員一人一人にカーネーションが配られたそうなのですが、「お母さんに感謝の気持ちを伝えてください」と、社長自らが用意されたというエピソードは、聴いている私も幸せな気持ちになりました。
お客様だけではなく、社員、そして社員のみなさまのご家族も大切にされている、本当に“ご縁”を大事にしている会社だと感じました。
- ご協力、ありがとうございました!
- 株式会社 出雲記念館(from 福井県福井市) ウエディングプランナー兼婚礼予約業務 伊藤文啓さん https://yakumogeihinkan.jp/