中小企業はなぜ人手不足に陥っているのか?原因と対策をご紹介
国内の中小企業で人手が不足しているといわれてしばらく経ちますが、その波がじわじわと自社にも迫り、焦りを感じている採用担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか。求人を出してもなかなか人が集まらないのは、自社の問題だけでなく、中小企業全体の人手不足と関係しているかもしれません。今回は、なぜ中小企業が人手不足といわれるのか、原因から対策までを解説します。
中小企業の人手不足の状況について

雇用情勢に労働供給が追い付かない状態
新規求人数は、2012年以降さまざまな業種で増えています。これに伴い、完全失業率は低下し、有効求人倍率は上がりました。つまり、求職者優位の労働市場になっているということです。
求職者からみると仕事の選択肢が増えたことになりますが、企業側からみると求職者の数が企業の需要を下回っている状態になります。つまり、労働供給が需要に追い付かない状態となっているのです。
産業や企業規模によっても感じ方が異なる
2017年2月の調査によると、すべての産業を合計した欠員率(=人手不足の割合)は、従業員1,000人以上の企業が2.1%、従業員300~999人の企業が3.2%、100~299人が3.1%、30~99人が4.1%でした。つまり従業員の少ない企業ほど人手不足を感じていることが分かります。
出典:厚生労働省(「労働経済動向調査」(平成29年2月)の概況 第4表 産業、企業規模別欠員率)
また、人手不足感は産業によっても異なり、中小企業の、かつサービス業など人手不足といわれる産業で34歳以下の離職率が高く、若手の確保が難しい状況であることが分かっています。現状、60歳以上の労働者に頼っていることがデータからも明らかです。
出典:厚生労働省(「人手不足の現状について」年齢・産業・企業規模別の離職率(2016年)
労働市場では、人気の産業や大企業などに求職者が集まることによって、企業との間にミスマッチが起きているのです。それが中小企業の人手不足感につながっているといえます。
今後も人手不足の状況は悪化していく
近年、国内の人口減少にともない問題となっているのが、15~64歳の生産年齢人口の減少です。全体的に生産年齢人口が減ることによって、人手不足は加速し、もはや中小企業だけの問題ではなくなっていきます。
2030年には、サービス業や医療・福祉など、一部の産業において、人手不足が拡大するといわれています。
中小企業が人手不足と感じる主な原因
中小企業の人手不足について、労働供給が不足していること、企業と求職者の間にミスマッチが起きていること、生産年齢人口の減少で人手不足は今後も加速していく現状を紹介しました。それではなぜ、人手不足は中小企業に偏るのでしょうか。2つの主な原因をみていきましょう。
求人数の多さ
労働市場を取り巻く現状でも紹介しましたが、現在は求人が多く、供給がそれに追いついていません。これにより失業率が低下するメリットもありました。一方で、企業間の人材獲得競争は激化しています。
競争が激しくなったことで、従来の採用活動では求職者へのアプローチが足りず、競争に勝つことが難しくなってきたのです。もはや、求人広告やサイト掲載などの方法のみでは、大手に勝つのは困難といえます。
労働条件や待遇面がマッチしていない
中小企業が人手不足に陥りやすいのは、求職者にとって魅力的な仕事内容や労働条件を提示できていないことが多いためです。求人などは企業目線で作成することが多いですが、働き手を無視した待遇や条件で求人を出しても、売り手市場の現代では人はなかなか集まってきません。
拘束時間が長い、収入が同じ業種の同じ職種の企業と比べて少ないなど、待遇面に魅力を感じられなかったり、ほかの企業と比べてデメリットを感じたりすれば、その時点で求職者は他の企業へと流れてしまいます。
なお、企業の待遇のベースを見直すことも大切ですが、企業の求める人材とマッチした待遇になっているかも重要です。
中小企業の人手不足を解決するための対策
中小企業で人手不足になりやすいのは、時代に合っていない採用活動を続けていること、欲しい人材にマッチしない待遇のままでいることが原因だと紹介しました。それでは、人手不足解消のため、どういった対策ができるのでしょう。
生産性向上に向けた取り組み
人を増やすことだけが人手不足解消になる訳ではありません。人ではなく、ほかの方法で人手不足を解消する方法も検討するべきでしょう。
たとえば、AIやシステムの導入を図ることによって、一部の仕事を自動化でき、ひとりあたりの仕事量を減らせるほか、生産性を上げる効果が期待できます。離職により多忙な社員が増えた現場では、システムなどの導入で埋め合わせを図ることもできるでしょう。
ほかにも、アウトソーシングを利用するなど、外部に委託することで仕事を整理して、担当者の仕事の簡素化と労働時間の短縮を図ることも方法として考えられます。
労働条件や待遇の見直し
人手不足の直接の原因にもなっている労働条件や待遇を見直すことも重要です。特に、近年では働き方改革によって、長時間労働などの見直しを図る流れになっています。時代とともに待遇や労働条件は変化していくものですので、競合と比較して待遇が低くなっていないか確認してみると良いでしょう。
また、時間外労働等助成金(テレワークコース)の実施を検討してみるのもおすすめです。助成金をうまく活用できるだけでなく、仕事場所に囚われない仕事による時間短縮と生産性の向上も期待できます。さらに、従業員の働き方を柔軟に受け入れるのにも役立ちます。
企業が積極的に求職者へ働きかける
中小企業の人手不足は、現状に合わない採用活動も問題だと紹介しました。売り手市場によって現代の採用は、応募を待つだけではなく、企業が動く採用へとシフトしてきています。
企業が直接求職者に採用活動を行うダイレクトリクルーティング、入社後のミスマッチを減らして離職者を減らす半年以上の長期インターンシップなど、さまざまな方法を活用して積極的に動くことが大切です。
求めるターゲット層を広げる
人材教育、幹部候補育成など、さまざまな理由から若年者にターゲットを絞って求人活動を行っている中小企業も少なくありません。しかし、そうしたターゲット層は競合である大企業などと被ることになり、結果として人手不足を招くことがあります。
競合を避け、求職者と企業間のミスマッチを防ぐためにも、中小企業では採用するターゲット層を拡大することも視野に入れていく必要があります。たとえば、外国人労働者の受け入れ、シニア層や子育てで職を離れてしまった女性の採用など、労働環境を整えつつ働く人の枠組みを広げることが大切です。
求人掲載ができる Workin では、人手不足の問題に関する情報や、外国人採用に関する情報など様々な情報を発信しています。求人掲載のご相談はもちろん、求人にかかわる情報収集にもご活用ください。
まとめ

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