日本の建設業にはベトナム人雇用がカギ

建設業では、人手不足の悩みを抱える企業が多いといわれています。対策としていくつか方法が考えられますが、外国人を雇用して人材を確保するのも手段のひとつです。たとえば、外国人の採用では、ベトナム人の雇用が注目されています。

なぜベトナム人の雇用なのか、建設業界におけるベトナム人雇用の目的と雇用のポイントについて紹介します。

建設業界におけるベトナム人雇用の優位性

なぜ建設業でベトナム人雇用が注目されるのか、ベトナム人雇用の優位性について3つの観点から説明します。

勤勉な国民性

まず注目されているのが、ベトナム人の勤勉な国民性です。さまざまな人がいますので一概にはいえませんが、ベトナム人はまじめで、黙々と作業をこなす人が多いといわれています。実際にベトナム人を雇用してその勤勉さを実感している企業も多いです。

さらに、自己主張が強いほうではなく、日本人と感覚が近いこともあり、人間関係のトラブルが少ないのもベトナム人を雇用するメリットといえるでしょう。

賃金が高いので満足度が高い

ベトナム国内における2019年1月からの最低賃金は、292万~418万ドン。1ドン0.0048円で換算すると、日本円で14,016~20,064円が、ベトナム国内における月の最低賃金となります。
参考:厚生労働省「第7節 ベトナム社会主義共和国(Socialist Republic of Viet Nam)」
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kaigai/19/dl/t5-13.pdf

日本の2019年10月からの最低賃金(時給)は、790~1,013円ですので、1日あたり8時間、月22日働いたら月の総支給額は139,040~178,288円です。(※計算は諸手当や社会保険料などを除いた単純計算によるものです。)
出典:厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/

地域でも差がありますが、ベトナムの最低賃金は、日本のだいたい10分の1程度になります。日本でベトナム人の労働者が増えている理由は、自国と比べて賃金面での満足度が高いためです。このような理由から、優位性をもってベトナム人の雇用を進められると考えられます。

日本では建設業界の若者離れ

建設業は受注型で、必ずしも同じ作業とはならないため、長らくシステム化が進んできませんでした。しかし、近年の技術の発達によりICTを取り入れた生産性の向上、労働の見直しが広がってきています。

このように建設業全体で労働改善に向けた動きが進んできたものの、いまだ「きつい、汚い、危険」といった3Kのイメージは払しょくできていません。そして、このような負のイメージなどが建設業の若者離れにつながっています。

日本で若い労働力を確保できないのであれば、違う方向性で若い人材を集められるようにするべきです。たとえばベトナム人の雇用は人材不足に悩む建設業にとって希望となるのではないでしょうか。

建設業界におけるベトナム人雇用のポイント

ベトナム人を作業員として雇用する場合、日本人の雇用と異なる点に注意する必要があります。特に気をつけたい、在留資格、雇用する際の届け出について解説します。

建設作業現場で働ける外国人は?

日本人と異なり、外国人の雇用は「誰でも」というわけにはいきません。在留資格によって、外国人の就労は制限されるためです。ベトナム人を雇用するためには、建設業で働くことのできる在留資格か確認する必要があります。

建設作業現場で働ける外国人の在留資格とは、以下のようなものです。

・技能実習(期限付きで日本での職業訓練を受けるための資格)
・特定技能(技能実習2号を良好に修了した労働者など)
・技能(特定の分野について熟練した知識と技術、実務経験のある労働者)
・永住者(就労制限なし)
・日本人の配偶者など(就労制限なし)
・永住者の配偶者(就労制限なし)
・定住者(就労制限なし)

建設現場では、技能実習の資格をもったベトナム人を雇用することが多いです。なお、在留資格のうち「技能」に該当する場合は単純労働での雇用はできないため、建設作業現場に振りわけることはできません。

建設業でベトナム人を雇用した場合の届け出

建設業でベトナム人を雇用する際には、以下のような届け出が必要になります。

■外国人雇用状況の届出
「外国人雇用状況の届出」は、建設業に限らず、すべての外国人を雇用する事業者に義務付けられています(「外交」「公用」の在留資格者を除く)。規定の様式に必要事項を記入し、ハローワーク(厚生労働大臣)に届け出なければなりません。

なお、「外国人雇用状況の届出」は、ベトナム人を雇用するときだけでなく、ベトナム人が離職する際も必要です。

■外国人建設就労者建設現場入場届出
技能実習生、あるいは定住者以外を建設現場で雇用する場合、必要になる届け出です。下請業者が元請に提出する必要のある安全書類のひとつで、安全確認や外国人受け入れ体制があるか確認するのに必要なものとなります。

ベトナム人雇用のための方法

建設業でベトナム人を雇用する場合は、前述のように「技能実習」の在留資格を有する人を採用することが多いです。

これは、永住者などには日本の建設業で働く優位性を示すことが難しく、これから日本で働きたい人のほうが雇用の効率が良いこと、そして、現場作業員として雇用するには「技能実習」のほうが人を集めやすいことが理由として挙げられます。

ベトナム人雇用には種類があります

「技能実習」の資格を有するベトナム人を雇用する場合、企業単独型と団体管理型のふたつの受け入れ方法が考えられます。

■企業単独型
ベトナムや海外に子会社、あるいは工場などをもつ日本企業が、現地の従業員を日本に呼び寄せ、実習生として受け入れる方法です。

■団体監理型
事業協同組合、または商工会議所などの非営利団体が一次受け入れ先となり、一次受入れ先から中小企業が実習生として外国人を雇用します。日本の外国人労働者の受入れのほとんどが、団体監理型です。

受け入れ方法によって、ベトナム人雇用の手順などが異なりますので、注意する必要があります。

さらに詳しい外国人採用についての情報はWorkinを参照

ここまで説明したように、ベトナム人など、外国人を雇用する場合は、さまざまな点に注意する必要があります。

Workinでは、外国人採用に役立つ情報も発信していますので、参考にしてみてください。

外国人の雇用を考えるなら、まずは必要な情報を集めることからはじめましょう。

Workinの外国人採用のお役立ち情報などは、Workin HRへ。

まとめ

3Kの負のイメージによる若者離れなど、さまざまな要因が重なり、建設業界では人手不足を感じている企業が多いです。人手不足の打開策として、これからは外国人の雇用も視野に入れていく必要があるでしょう。

外国人雇用として、なかでも注目されるのが、勤勉さや本国との賃金の差から優位性がもてるベトナム人の雇用です。うまくいけば、人材確保と継続的な雇用も見込めるでしょう。

しかし、日本人の雇用と異なり、在留資格や届け出、雇用のしかたに注意点があります。ベトナム人を雇用したい場合は、外国人雇用のための情報収集からはじめましょう。