外国人を採用する前に知っておこう「就労可能な在留資格」について
人口の少ない地方は、首都圏などと比較すると労働者数が少なく、人材を確保するにも苦労があるでしょう。そこで施策として考えられるのが、外国人の雇用です。
ただし、外国人は日本人と異なり在留資格など確認が必要な部分もいくつかあります。在留資格については、まず就労できるものでなければなりません。
外国人を雇用するにはどうするべきか、この記事では就労可能な在留資格についてと、雇用の流れ、外国人雇用の注意点について紹介します。
就労できる在留資格の基本情報

在留資格とは
在留資格とは、外国籍の人が日本に在留するための資格のことです。外国人が日本に入国するための証明にビザがありますが、ビザは外務省が発行するもので在留資格とは異なります。
ビザは、外務省から法務省への、いわば在留を認める推薦状のようなものです。在留資格が認められることで、外国人ははじめて日本国内での合法的な在留(一時的に居住すること)が可能となります。
主な在留資格の種類
在留資格は、2019年11月時点で29種です。在留資格にはどのようなものがあるか、このうち主なものをいくつか取り上げます。
■医療(医療従事者)
医師、歯科衛生士を区分1、看護師、薬剤師、理学療法士などを区分2として、医療に関わる資格をもつ人を対象にした在留資格です。資格のある人が医療業務に従事する場合に必要になります。
在留期間: 5年、3年、1年、3ヶ月
■介護
介護福祉士の資格をもつ外国人が対象の在留資格です。介護福祉施設との契約で、介護業務に従事する場合に必要な資格となります。
在留期間 :5年、3年、1年、3ヶ月
■技能
日本の公私の機関と契約し、産業上の特殊な分野で、熟練の技能が必要な仕事に従事する場合に必要な在留資格です。熟練の技能が必要な職種とは、たとえばスポーツの指導、航空機の操縦などを指します。
在留期間: 5年、3年、1年、3ヶ月
■企業内転勤(国際間における人事異動)
日本国内に本店や支店、また事業所がある場合で、外国にある同じ組織の事業所などから職員が日本の事業所へ期間を決めて転勤してくる場合の在留資格です。対象の事業所において、技術、人文知識、国際業務の活動が認められます。
在留期間: 5年、3年、1年、3ヶ月
■経営・管理(経営者や会社役員)
日本国内で貿易やそのほかの事業の経営を行い、管理する場合に必要な在留資格で、経営者や会社役員などが対象です。
在留期間:5年、3年、1年、4ヶ月、3ヶ月
■技術・人文知識・国際業務(オフィスワーク全般)
日本国内の公私の機関と契約し、理学、工学、そのほかの自然科学、あるいは法律学、経済学などの人文科学の分野、などの専門分野における技術や知識が必要な業務に就く場合。海外の文化において思考や感受性が必要な業務に就く場合が該当します。技術者や通訳、語学講師などが例です。
在留期間: 5年、3年、1年、3ヶ月
■特定活動
特定活動は、法務大臣が個々に指定し認めます。特定活動に区分されるケースで多いのがワーキングホリデーや外国人の大学生が教育の一環で行うインターシップです。
在留期間: 5年、3年、1 年、6ヶ月、3ヶ月、または指定の期間(5年未満)
■特定技能1号・2号
介護など、人材不足が深刻な分野に限定された資格。一定の技術をもつ外国人を受け入れるために設けられています。
在留期間:1号(1年、6ヶ月、4ヶ月)、2号(3年、1年、6ヶ月)
すべての在留資格については、「外国人採用を進める前に!きちんと理解しよう「在留資格」」の記事でも紹介しています。
在留資格取得から就労の流れ
次に、外国人が海外から来日した場合を想定して、在留資格の取得から就労までの流れを紹介します。
外国人の手続き
以下は、雇用される外国人側で済ませる手続きです。
1.企業と雇用契約を結ぶ
2.必要書類を準備する(パスポート、ビザ申請書、写真、職務経歴書など)
3.現地でビザの申請をする(追加資料、面接などそのほか必要なこともある)
4.ビザが発給される
5.ビザ発給から3ヶ月以内に日本に入国する
6.就労を開始する
企業の手続き
海外に住む外国人の雇用が決まったら、企業は以下のような手続きで雇用のための準備を進めていきます。
1.外国人と雇用契約を結ぶ
2.入国管理局でCOE(在留資格認定証明書)を申請する
3.入国管理局での認定後、COEを外国人あてに送付する
4.外国人が日本で生活する準備を整える
(口座開設、住居の契約、日本での生活のサポートなど)
5.外国人の雇用開始
在留資格が下りて、外国人ははじめて就労、企業ははじめて業務に従事させることができますので、前後しないようにしましょう。
在留資格について注意すべきこと
次に、外国人を雇用する前に知っておきたい、在留資格の注意点を紹介します。
不法就労にならないように!
不法就労に該当すると、企業は不法就労助長罪に問われます。不法就労とならないように雇用する責任があることを意識しましょう。不法就労にあたるには、たとえば以下のようなケースです。
・在留資格がないままビザだけで働かせた
・在留期間を超過して、更新もないまま日本で働いている
・在留資格の範囲外の仕事をしている
・
特に、日本人と違い、外国人は在留資格で認められた収入をともなう活動でなければならないと決まりがありますので、範囲外の活動をさせないよう注意しましょう。また、期間を超えた活動にならないよう、在留資格確認後も管理が必要です。
在留資格申請が不許可にならないように!
在留資格申請をしても、許可が下りないこともあります。不許可になる理由は以下のようなものです。
・申請内容に矛盾がある
・外国人の専門性と業務に不一致がある
・外国人の素行が良くない(留学生の在留資格で規定の時間を超えて働いたなど)
不許可とならないよう、申請の前に矛盾点を確認し、業務も専門性と不一致がないようにします。専門性との不一致についてはあいまいな部分もありますので、微妙なラインで雇用しないことです。
外国人の採用や就労を進める前に「Workin」をチェック
外国人の雇用には、在留資格の確認などがともないます。就労を進めるには、企業側でも事前準備や情報収集が欠かせません。準備不足で、誤った認識をもったまま雇用すると、トラブルに発展することもあるためです。
求人広告が掲載できるWorkinHRでは、外国人労働者の採用に関する情報を多く掲載しています。雇用前の情報に活用ください。
もちろん、Workinでは、外国人労働者以外の人材募集も可能です。
まとめ

関連記事
働き方改革による下請けへのしわ寄せを改善するには
働き方改革のしわ寄せによって、労働負担が増している企業もあるといいます。なぜ働く人の多様性や労働環境の見直しを図った働き方改革が、労働負担につながる可能性があるのでしょうか。働き方改革による下請けへのしわ寄せとその理由、 […]
外国人採用を進める前に!きちんと理解しよう「在留資格」
外国人採用を検討する際は、就労希望者が『日本国内で就労することを認められている』のかどうかを確認する必要があります。 就労を公的に認められていることを証明するものが、在留資格です。 ここでは、外国人採用を進めるにあたって […]
人手不足の原因とは?時代に合わせた対策を行おう
「会社の業績が振るわない」、その原因の一つに人手不足を挙げる企業も少なくないのではないでしょうか。そもそも、なぜ人手不足に陥ってしまうのか、ほかの企業も同じ悩みを抱えているのかなど、人手不足の原因と解決法を紹介します。 […]

