外国人労働者を受け入れる前に!採用後のトラブルを防ぐ事前準備

働き手確保のために、外国人労働者を受け入れる企業も増えてきました。しかし、日本人の採用と異なる点もあることから、はじめて外国人を採用することにハードルを感じている担当者もいるのではないでしょうか。ここでは、外国人労働者をスムーズに受け入れるための準備と注意点について解説します。

外国人労働者を受け入れる前の注意点

まず、外国人労働者を受け入れる前の注意点を整理しておきましょう。

在留資格について理解をしておく

要資格の職種は別として、国内で働く日本人が、働く仕事を制限されることはほとんどありません。しかし、外国人労働者は異なります。日本で労働するには、在留資格が必要となるためです。

在留資格には29種あり(2020年1月時点)、資格によって就ける職種、在留期間、働き方は異なります。在留資格の範囲を超えた外国人労働者を雇った場合、外国人労働者だけでなく、雇った企業も罪に問われるので、受け入れ前には十分に内容を理解しておく必要があるでしょう。

在留資格に関する情報は、外国人採用を進める前に!きちんと理解しよう「在留資格」で詳しく紹介しています。

求人内容に注意する

労働基準法では、国籍による労働の差別は禁止されています。日本人の賃金や福利厚生などの待遇に対して、外国人だけ不当に待遇を下げるのは認められていません。求人内容に記載するのは当然NGとなります。

この国籍による差別は、外国人に限らず日本人に対して差別ととられるような募集も禁止ということです。たとえば、日本人ではなく外国人労働者を確保したいために、外国人のみ募集といった内容は法に触れることになるので注意しましょう。

労働条件は明確にしておく

労働基準法では、労働条件は口頭ではなく文書で明確に示すことが義務付けられています。外国人労働者だからといって免除されるものではありません。

この場合、外国人が理解できる言語で明示することと規定されていますので、日本語が難しい場合は、雇用する外国人の母国語で労働条件の書類を作成する必要があります。

なお、労働条件の明示はのちのトラブルを回避するのにも有効です。企業がきちんと説明責任を果たした証明にもなりますので、雇用前にしっかり準備をしておきましょう。

日本語能力を把握する

外国人労働者が日本で働くということは、イコール日本で生活することです。会社での意思疎通はもちろん、地域社会でのコミュニケーションにも直結するので、どの程度の日本語能力を要しているかは確認必須でしょう。

日本語レベルは個人差があり、日本語を話すことはできても書けない労働者、話すこと自体も難しい労働者とさまざまであるため、日本語能力試験や面接などをとおして、しっかり確認しておくことが重要です。

日本語のレベルによっては、入社後の日本語教育、あるいは地域の日本語教育の利用なども検討する必要があります。

社内体制を整える

外国人労働者にとって、日本での労働は未知な部分、よく分からない部分も多いと考えられます。日本人にとっては当たり前のことでも、外国人労働者には理解してもらえない可能性があるので、協力して仕事を進められるようにするためにも、文化への理解は深めておきたいところです。

場合によっては、外国人労働者受け入れのために、就業ルールの変更や追加などが必要になることもあるでしょう。外国人労働者とトラブルにならないためにも、入社してからではなく、事前に環境を整えておくこと、ほかの日本人スタッフなどに周知しておくことが大切です。

Workin では、外国人労働者の受け入れのための求人掲載はもちろん、受け入れ時に役立つ情報を豊富に掲載しています。外国人労働者の受け入れをどうして良いか分からないなら、まずは情報集めからはじめてみましょう。

外国人労働者を受け入れる際の企業側の支援とは

外国人労働者の受け入れに対して、仕事面のサポートはもちろん、生活面のサポートは企業側の義務となります。公私両面にわたって、外国人労働者が日本で仕事、生活ができるようにサポートすることが大切です。

・研修制度やメンター制度の導入
外国人労働者を受け入れるには、日本語に慣れてもらうこと、日本の働き方に慣れてもらう必要があります。そのために必要なサポートが、日本語研修や就業ルールなどの説明です。日本人社員に対しても、外国人受け入れのための理解を深める研修が必要となるでしょう。

仕事で外国人労働者が不安やストレスを過度に抱えてしまわないためにも、先輩社員がサポートするメンター制度の導入も効果的です。

・生活面でのサポート
法務省による運用要領では、部屋の保証人やインフラの手続きは会社側の義務と定めています。同時に必要なのが、外国人労働者が生活する地域社会で受け入れと理解を進めることです。

しかし、日本語レベルが十分でない外国人労働者の場合、住民との意思疎通がうまくいかず、トラブルになってしまうことも少なくありません。外国人労働者がトラブルを起こすと企業の信頼も落ちてしまうため、トラブルになりやすいゴミ出しや交通ルールなどは企業側で責任を持って指導・教育する必要があります。

・日本語学習の機会を提供する
社内や地域内でのトラブルを最小限に抑えるには、意思疎通がうまくいくよう、日本語学習の機会を提供できるようサポートすることも重要です。外国人労働者の日本語レベルが上がれば、コミュニケーションもスムーズになるため、仕事面でのメリットもあります。

外国人労働者の受け入れ時の必要手続き

ここまで外国人労働者の受け入れのために必要なことを説明してきました。それでは最終段階でもある手続きはどのように進めていくべきなのでしょう。

基本的に、雇用保険や社会保険の資格取得は日本人の雇用と同様ですが、外国人労働者を雇用する場合は、さらにハローワークで手続きをしなくてはなりません。

まず、雇用形態に関係なく、「外国人雇用状況届」をハローワークに提出します。このほか、正社員としての雇用であれば、「雇用保険被保険者資格取得届」の備考に国籍や在留資格などの記入をして提出、バイトとしての雇用であれば「雇入れ・離職に係る外国人雇用状況通知書」の提出が必要です。

いずれも入管法、雇用対策法に定められた届け出になるため、漏れがないように事前に記入内容や届け出に必要な情報の取得を進めておきましょう。

まとめ

外国人労働者の受け入れにあたっては、書類による手続きだけでなく、外国人労働者が安心して働けるようなソフト面での整備が必須です。仕事面のサポートだけでなく、生活面のサポートも企業側の義務となるため、受け入れ前にしっかり準備を整えておきましょう。