2020.02.10

Iターンとは？メリットやデメリット、受けられる支援サービスは？

都会で生まれ育った人の中には、地方で生活してみたいと考えている人もいるでしょう。地方出身の人は進学や就職をきっかけに都会に出る機会が多いですが、最初から都会に住んでいる人の場合、地方で生活する機会はそう多くありません。

近年では、都会から地方に移住するIターンが注目を集めており、地方の自治体がIターンに対する支援を行っていることも多いです。ここではIターンについて解説していきます。

─　このページの目次　─

1 Iターンとは？
- 1.1 Iターンについて
- 1.2 Iターンはどんな人が行っている？
2 Iターンの支援サービス
- 2.1 家に関する支援
- 2.2 その他の支援
3 Iターンのメリット・デメリット
- 3.1 Iターンのメリット
- 3.2 Iターンのデメリット
4 まとめ

Iターンとは？

まずIターンがどのようなものなのか見ていきましょう。

Iターンについて

Iターンは都会で生まれ育ち、そのまま都会で就職した人が、地方に移住することです。

都会から地方への移住はIターンのほかに、UターンやJターンなどがあります。しかし、UターンやJターンの場合、地方で生まれ育ったあとにいったん都会に就職するということが前提です。これに対してIターンの場合は、これまでずっと都会に住んでいて地方で生活したことがない人を指します。

例えば、東京都内で生まれ育ち、大学も就職先も東京都内だった人が、北海道や東北地方、九州地方などに移住するようなケースです。生まれ育った地域は東京だけに限られるわけではありません。大阪や名古屋などの大都市から、人口の少ない地方に移住するケースもIターンに含まれます。

Iターンはどんな人が行っている？

UターンやJターンなどの場合、地元やその近くの地域に戻ることから、何となくイメージが湧きやすいでしょう。しかし、Iターンの場合には、どういった人が行うのかイメージが湧かない人も多いです。

都市部は交通の利便性が高く、遊ぶ場所にも困らないため、一見住みやすいと思われがちですが、人によっては、そのように感じない方もいます。都会で生まれ育った人の中にも、都会の生活が合わないと感じている人もいます。通勤ラッシュや大勢の人に飲み込まれて、生活をしていくのにストレスを感じる人も多いです。

そういった都会の喧騒から離れて、自然に囲まれた環境での生活に憧れている人もいるでしょう。そのような人がIターンを検討することが多いです。

また、結婚して出産を経た後には、子育てに良い環境を求めてIターンを検討するケースも見られます。都会では待機児童の多さが社会問題化しており、子供が遊べる場所もそう多くありません。

地方なら都会よりも子育てしやすいということで、Iターンをする人も多いです。他にも地方の方が都会よりも介護しやすいということで、高齢の両親を連れてIターンをする人もいます。

Iターンの支援サービス

生まれてからずっと都会で生活してきた人が、いきなり地方で生活を始めるのは、「ハードルが高いのでは」と感じている方もいるでしょう。そのため、地方で暮らしたいと思いつつも、諦めてしまう人も少なくないのです。

そのような現状を踏まえて、地方の自治体ではIターン希望者に向けて支援サービスを実施しています。ここでは、その一例を紹介していきます。

家に関する支援

地方に移住するには、その地域で住まいを探さなければなりません。住まいを簡単に探すことができれば、Iターンをしたいと考える人も増えるでしょう。そのため、住居に関する支援を行っている自治体がいくつかあります。家賃の一部を補助するという内容の支援が多いです。

例えば、兵庫県洲本市では賃貸住宅を借りて住む人に向けて、毎月最大36,000円の助成を行っています。福岡県筑後市では、新婚世帯で賃貸住宅を借りて住む人を対象に助成金を支給するなど、自治体によって内容や対象はさまざまです。

家を購入する人に向けた支援を実施している自治体もあります。例えば愛知県豊田市が代表的な例です。地域活動への参加を条件に最大50万円の助成を行っています。

その他の支援

移住そのものに対する支援を行っている自治体もあります。代表的な例は兵庫県洲本市です。賃貸住宅に住む場合も、家を購入して住む場合も区別せず、移住して来た世帯に対して毎月1万円の助成を行っています。

子育て支援を実施している自治体も多いです。兵庫県洲本市なら一定条件のもとで、2人目の子供の保育料が無料になります。また、広島県三次市なら不妊に悩む人に向けて、不妊治療の治療費の助成を行っているのが特徴です。

ほかにも地方の各自治体でさまざまな支援を実施しています。

Iターンのメリット・デメリット

Iターンをするかどうか決める際には、メリットとデメリットをよく理解しておく必要があります。

Iターンのメリット

Iターンで実感しやすいメリットは物価が安いことです。特に住居費に関しては、そのメリットが大きく感じられるでしょう。地方は都市部と比べて家賃も地価も安いため、生活コストを抑えることができます。

また、地方では電車通勤はあまり主流ではありません。基本的に移動手段が車になるため、マイカー通勤をする人が多く、満員電車のストレスから解放されるでしょう。電車通勤をする場合でも、都市部のように混雑することはほとんどありません。

子育てしやすい環境もIターンのメリットのひとつです。地方は自然豊かで子供が遊べる場所もたくさんあります。子育て支援に力を入れている自治体も地方では多いです。地域にもよりますが、保育園の競争率も都市部ほど高くはありません。

Iターンのデメリット

Iターンのデメリットとして、地方での文化や慣習に対応することが求められています。都会と地方ではライフスタイルや慣習などが異なるので、慣れるのに時間がかかります。地方では近所付き合いを重視することが多いため、人付き合いの苦手な方は一苦労するでしょう。

また、交通手段が限られていたり、商業施設や遊戯施設なども多くなかったりするため、物足りなく感じてしまうこともあるかもしれません。

地方では都会と比べ、仕事の選択肢が少ないことがあります。業界や職種Iターン先で就きたい仕事があるかどうか見極めることが必要です。

Iターンをするなら、メリットだけでなくデメリットも受け入れた上で決めるのが望ましいです。ただ、人によってはデメリットがそれほど気にならないこともあります。

Iターンをすると決めたなら現地での求人をチェックしてみましょう。弊社で運営しているWorkinなら、地方の求人が充実しており、東北地方や北陸地方の求人が豊富です。

地域をIターン先に絞った上で、こだわり条件の機能を利用すれば、Iターンで希望する条件に合う求人を表示できます。

こだわり条件には「Uターン・Iターン歓迎」や「入社日応相談」などの条件もあるので、Iターン先で仕事を探すならぜひWorkinを利用してみてください。

まとめ

地方から都市部への人口流出が増え続ける中で、都市部から地方に移り住むIターンを支援する動きが広まっています。地方での生活は都市部での生活と異なる面もありますが、人によっては地方の方が暮らしやすいと感じることも多いです。都会での生活が合わないと感じている人は、ぜひIターンを検討してみてください。