人手不足が騒がれる看護師。その理由と対策について

看護師は全体的に不足しているといわれます。現状、人材が確保できないがゆえに働いている看護師の負担が増していると危機感を覚える人事担当者もいるのではないでしょうか。

しかし、看護師の人手不足の原因がわからないことには有効な対策は打てません。なぜ看護師は不足しているといわれるのか、看護師をとりまく状況と不足の原因、対策まで解説します。

看護師が人手不足になる現状について

看護師は不足しているといわれますが、どのような状況から人手不足が起きているのでしょうか。人手不足の現状について、看護職員数、看護師の離職の観点から説明します。

病院の看護職員数の増減予定

「第7次看護職員受給見通し」により、2025年までの看護師の需要と供給のシミュレーションが行われました。シミュレーションによると、病院と介護施設など含め、2025年までに必要と思われる看護師の数は200万人前後です。
出典:「長期的看護職員受給見通しの推計」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf2/shingi2/2r9852000000eydo-att/2r9852000000eyf5.pdf

病院の看護師の数は年々増加傾向にありますが、人口比率の高い団塊の世代が75歳以上となることなどを考えると、目標の必要数に達しない可能性があります。

看護師の離職率

看護師の離職率は、一般労働者と比較すると、新卒採用者も既卒採用者も少し低めです。何年かとおして見るとほぼ横ばいの状態で、離職率が下がることもなければ上がることもない、ほぼ同じくらいの離職率をキープしています。

今後ますます看護師の需要は高まる見込みですので、離職率が下がらない状況だと、いずれさらなる看護師不足になることも考えられるでしょう。

看護師が人手不足になる理由

看護師の需要に対して供給が追い付いていない状況が現に起きていますが、看護職員数の増減予定などを考えると、今後さらに人手不足が加速する可能性があるといえるでしょう。この項では、看護師の人手不足が起こる理由について主なものを3つ取り上げます。

看護師は働くうえでさまざまな負担を感じている

以下は、看護師が退職したい理由、そして仕事を辞めたいと考える主な理由の上位です。

■看護師の退職理由

看護師が退職したいと考える理由の上位には、本人の健康問題、セクハラやパワハラを含む人間関係、ほかの施設への興味が挙げられます。

■看護師が仕事を辞めたい主な理由

・夜勤や残業(超過勤務)がつらい
・人手不足による負担がきつい
・業務に対して賃金が安い
・休暇が取りにくい
・思うような介護ができないことへの不安がある

看護師の退職、仕事を辞めたいと思う理由から考えると、看護師の仕事は単純に労働時間や夜勤などの負担だけでなく、人間関係や働き方などさまざまな負担があることがわかります。このように、看護師にかかる負担の大きさが人材不足をまねく理由のひとつです。

看護ニーズの増加

将来、75歳以上の高齢者が4分の1に達する超高齢化社会になることが予測されています。超高齢化社会によって変わるのは、医療や介護の在り方です。急性期の医療から、介護施設や在宅医療、訪問看護、地域包括ケア事業施設における看護需要が増加すると考えられています。

現に、介護関連での看護の需要は高まりつつあり、今後も高齢化にともない年々需要が増加する推計です。高齢化による看護ニーズの急激な高まりは人手不足を生みます。

看護師職員の偏在化

偏在化も看護師職員の人材不足の原因として挙げられます。偏在化とは、かたよって存在すること。看護師においては、地域の偏在化が見られます。都市部では看護師の供給ができている一方で、地方、特に離島や僻地における小規模施設での人員が確保できていないのです。

今後事業者が取り組んでいくべき6つの対策

看護師の人手不足は、ほかの業種と比較すると現段階では数値的に深刻なものとはなっていません。しかし、今後の超高齢化社会への突入による需要の増加などを考えると、早めの対策が必要となるでしょう。

将来の看護の需要と供給の予測を受けて、2020年6月時点で案の段階ではありますが、推進するべき施策について国と専門家とで議論もされています。

国で議論されている点を踏まえた、看護師の人材確保のために今後事業者が取り組んでいくべき6つの対策を見ていきましょう。

1.新規職員の養成

国の支援として、看護師養成時からの多様なキャリアパス支援が検討されています。人材確保のために、事業所では今後、新規職員に対するライフイベントを踏まえたキャリアパス設計の支援、インターンの受け入れなどが考えられるでしょう。

2.復職支援

結婚や出産、育児のようなライフステージの変化、あるいは本人の療養のために退職や休職をする看護師は多いです。看護師が安心して復職できるようにするためにも、滞在看護職員を対象にしたカムバック制度や受け入れ体制の整備が必要となるでしょう。

3.定着促進

前述したように看護師の退職理由の多くは心身にかかる負担が大きいことによるものです。人手不足解消のためには、採用した看護師が長く安心して働けるような環境づくりが必要となるでしょう。

具体的には、福利厚生などの待遇改善、夜間勤務のみなど柔軟な働き方も盛り込んだ労働時間の見直し、休暇制度の見直しなどがあります。看護師の負担を軽減するために、資格を持たない看護補助者の活用も検討事項に入るでしょう。

4.訪問看護、介護分野などにおける看護職員の確保

今後、訪問看護や介護分野に占める看護師のニーズが高まることが予想されます。該当する事業所での看護職員の確保はもちろん、看護師が柔軟に働けるようにするには地域の病院と連携した教育体制が必要です。

5.地域間、領域間における偏在への対応

地方や地域医療機関では、都市部に比べて看護師の人手不足感が高いです。このような偏在を少しでも解消するために、地方や地域医療機関が率先して、地方で働く魅力、待遇の充実度など、魅力を発信する必要があります。

6.看護職員の確保策推進の仕組み

働き方改革の促進など、国では看護職員確保のための法令改正が検討されています。事業所では、働き方改革に関する取り組みなど国の制度を利用した看護職員の確保策の実行が、人材流出や人手不足解消につながるでしょう。

効率的な採用をするならWorkinがおすすめ

看護職員確保のためには、制度をうまく利用した事業所の構造改革、看護師の待遇改善などが重要です。しかし、いくら改革を行ったところで、求職者に周知されなければ効率の良い人材確保は望めません。求職者にアプローチできる求人媒体も見直すべきです。

Workinの求人掲載なら、以下のようなメリットがあります。

・都心だけでない、地方にも特化した求人サイト
・正社員、派遣、バイト、すべて網羅している
・こだわりの検索機能の充実で幅広い層が利用している

このように、Workinなら幅広い層に発信できるだけでなく、看護師の人材獲得が難しい地方においても求人を掲載するメリットがあります。Workinの活用で看護師不足の悩みを解消しませんか。

まとめ

需要の拡大で、今後看護師の人手不足は進む可能性があります。看護師を必要とする事業所においては、十分に看護師を確保できるようにするためにも、必要な対策を進めておくことが大切です。