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【介護に必要な資格一覧】難易度や受験に必要な条件について解説

介護業界にはあらゆる職種があり、求められるスキルもさまざまです。未経験・無資格でも働けることが多い介護職ですが、資格を取得しておくとキャリアアップや転職で有利になる可能性があります。

今回は、介護関連の資格についてまとめました。

【5種】介護の主要資格

介護業界ではさまざまな職種が活躍しています。その中でも主な資格は以下の5つです。

資格名 概要 受験資格 難易度
介護職員初任者研修 介護の基礎を学ぶ入門資格 なし 低
介護福祉士実務者研修 より幅広い知識・技術を学ぶ中級資格 なし 中
介護福祉士 介護系で唯一の国家資格 介護系で唯一の国家資格 3年かつ540日以上の実務経験+実務者研修の修了など 高
認定介護福祉士 介護福祉士のキャリア形成として創設された上位資格 介護福祉士として5年以上の実務経験 高
介護支援専門員(ケアマネジャー) 介護保険法で規定された、ケアプラン作成などを行う資格 介護福祉士などの業務における実務経験5年かつ900日以上 高

 

それぞれ詳しく解説していきましょう。

1.介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)

介護職員初任者研修は、介護の仕事をする上で最低限必要な知識や技術、実践に必要な考え方などを身につけるための研修です。介護職の入門資格ともいえる資格で、比較的難易度は低いです。

受験資格は特になく、介護経験や年齢を問わず受講することが可能です。研修は全国の専門学校等で行われており、中には通信教育と併用しているところもあります。ただしカリキュラムには実習も含まれているため、すべての講義を通信で受講することはできません。

研修時間は合計130時間で、学校によっては1ヶ月程度で終了となります。研修後の試験は筆記試験のみで、合格ラインは70点です。

介護職の仕事には、食事や入浴、排泄の援助など利用者の体に触れて行う介護(身体介護)があります。入所施設や通所施設であれば無資格でも身体介護に携わることができますが、訪問介護で身体介護を行うためには、介護職員初任者研修を修了しなくてはなりません。

2.介護福祉士実務者研修(旧ホームヘルパー1級)

介護福祉士実務者研修は、介護における中級資格に位置するものです。実務経験だけでは学べない知識や技術を身につけ、幅広い利用者に対応できるスキルの習得を目指します。

初任者研修とは違って、喀痰吸引(たんの吸引)や経管栄養といった医療的ケアに関する基礎知識が学べることも特徴です。別途、実地研修を受講すれば、利用者に医療的ケアを提供することが可能になります。

カリキュラムは20科目450時間で、受講するために特定の資格や介護経験、年齢等の条件は設けられていません。研修は各都道府県の専門学校等が実施しており、一部ではスクーリングと通信教育を併用しているところもあります。資格の難易度は中程度です。

3.介護福祉士

介護福祉士は介護系では唯一の国家資格で、介護に関して一定の知識や技術を有していることを示す資格になります。ただ介護を提供するだけではなく、利用者それぞれの状況や特性に合わせた支援をするために必要な知識等も学びます。

受験資格を得る方法には以下の4つがあります。

・実務経験ルート
・養成施設ルート
・福祉系高等学校ルート
・経済連携協定(EPA)ルート

働きながら資格取得を目指すのであれば、実務経験(3年かつ540日以上)+実務者研修の修了で受験資格が得られる実務経験ルートを選びます。

合格ラインは総得点の6割程度で、試験の難易度によって毎年変わります。近年の合格率は70%前後と、国家資格の中では比較的高いです。

しかし誰でも受験できるわけではなく、受験資格を得るまでに時間もかかることから、介護系資格の中では難易度が高いといえるでしょう。

4.認定介護福祉士

認定介護福祉士は、介護キャリアパスの最上位に位置付けられている民間資格で、2015年に新たに創設されました。資格を取得すると施設や事業所のサービスマネジャーとして教育指導が行えるなど、介護職をまとめるリーダー的役割を担うことができます。

資格取得のためには介護福祉士として5年以上の実務経験が必要です。その上で600時間におよぶ認定介護福祉士養成研修を受講しなくてはなりません。研修だけで1年半程度は必要で、介護職の中では難易度の高い資格です。

5.介護支援専門員(ケアマネジャー)

介護支援専門員(ケアマネジャー、通称ケアマネ)は介護保険法で規定されている資格で、介護老人保健施設をはじめとした介護保険施設や、指定居宅介護支援事業所などに配置が義務付けられています。

利用者が適切な介護サービスを受けるために必要なケアプランの作成や、関係機関等との連絡調整などが仕事です。

資格を取得するためには、医師や看護師、社会福祉士、介護福祉士などの資格における業務や、相談援助業務に従事した機関が5年かつ900日以上必要です。介護支援専門員実務研修受講試験を受験して合格した後、研修を修了する必要があります。

資格取得までに時間がかかる上、近年における試験の合格率は10〜20%ほどと低く、難易度が高い資格です。

【9種】転職が有利になる介護関連の資格や研修

上述した資格でも十分に現場で活躍することができますが、さらに転職の際やキャリアアップに有利になる資格も存在します。

 

資格名

概要 受験資格

難易度

ガイドヘルパー 障害がある方の移動介助を行う なし(自治体によって異なる) 低
福祉用具専門相談員 高齢者等に対して、福祉用具の選定や使用に関する提案などを行う なし(介護福祉士などの資格保有者は受講しなくても可) 低
喀痰吸引等研修 喀痰吸引(たん吸引)や経管栄養の方法を学ぶ なし 低
重度訪問介護従業者養成研修 重度の肢体不自由者に対し介護サービスを提供する なし 低
認知症介護基礎研修 認知症介護の基礎を学ぶ研修 なし(医療福祉資格を持たない介護職員は受講が義務付けられている) 低
福祉住環境コーディネーター 高齢者や障害者が住みやすい住環境を提案する なし(1級の受験には2級合格が必要) 中
認知症介護実践者研修 より実践的な認知症介護の技術や知識を学ぶ 2年程度以上の実務経験 中
認知症介護実践リーダー研修 認知症ケアを行う事業所でリーダーを担うために必要な知識等を学ぶ 5年以上の実務経験 高
認知症ケア専門士 認知症ケアについて優れた知識と高い技術、倫理観を養う 3年以上の実務経験 高

こちらもそれぞれ詳しく解説しましょう。

ガイドヘルパー

ガイドヘルパーは正式名称を移動介護従事者といい、障害がある方が外出する際の介助を行うための職種です。通勤・通学や通院、買い物など必要な外出のほか、旅行などプライベートな移動でも活躍します。

ガイドヘルパーの資格は障害の種類によって「全身性障害」「視覚障害」「知的・精神障害」の3つに分けられています。

ガイドヘルパーになるためには移動介護従業者養成研修の受講が必要で、障害の種類によって受講する研修が異なります。受験資格は基本的に定められていませんが、管轄する都道府県によって異なる場合があるため事前に確認しておきましょう。

福祉用具専門相談員

福祉用具専門相談員は、介護保険の指定を受けた福祉用具貸与・販売事業所において、2名以上を配置することが義務付けられている資格です。介護が必要な高齢者などに対して福祉用具の選び方や使い方を提案したり、福祉用具の利用計画書(福祉用具サービス計画)を立案したりします。

資格を取得するためには福祉用具専門相談員指定講習の修了が必要です。ただし看護師や保健師、理学療法士、介護福祉士などの資格保有者は、講習を修了しなくても福祉用具専門相談員として働くことが可能です。

喀痰吸引等研修

喀痰吸引等研修は、介護職の方がたんの吸引や経管栄養を行うための知識や技術を学ぶ研修です。ケアを行う対象となる方や実施できる医療的ケアの内容によって、第1号〜第3号に分けられています。

研修を受講すると、医療や看護との連携が図られているなどの一定条件下であれば、医療的ケアが行えます。ただし雇用している事業者も一定の要件を満たして登録する必要があるため、研修を受けても働いている職場によっては実施できない可能性もあります。

また実務者研修を終了した方や介護福祉士の資格保有者は、それだけでは医療的ケアは実施できません。別途、実地研修を受講する必要があります。

重度訪問介護従業者養成研修

重度訪問介護従業者は、日常的にサポートが必要な重度の肢体不自由者に対し、介護サービスを提供できる資格です。食事や入浴、排泄などの介助や調理、洗濯、掃除といった家事のほか、外出時の移動介助ができるようになります。

資格を取得するためには、重度訪問介護従業者養成研修を受講する必要があります。受講要件は特にありません。

認知症介護基礎研修

認知症介護基礎研修は、認知症の方の介護をする上で必要な知識や技術、実践する際の考え方などを学ぶ研修です。令和3年度から、介護職員のうち医療福祉資格を持たない方は受講が義務付けられています。

実務経験を積んだ方向けには、実践者研修や実践リーダー研修が用意されています。

福祉住環境コーディネーター

福祉住環境コーディネーターは、高齢者や障害者のある方が住みやすい住環境を提案する資格です。東京商工会議所が運営している民間資格ですが、ケアマネジャーなど介護現場で活躍する職種の方だけでなく、建築関係の方など幅広い業界の方が受講しています。

資格は1〜3級まであり、2・3級は誰でも受講可能です。1級の受験には、2級に合格していることが必須となります。

認知症介護実践者研修

認知症介護実践者研修は、認知症介護基礎研修の上位に位置付けられている資格です。より実践的な知識や技術を学び、より質の高い認知症介護ができる介護職員を養成することが目的とされています。

受講するためには、2年程度以上の実務経験が必要です。実践者研修受講後は、さらに上位資格を取得するための研修が受講できるようになります。

認知症介護実践リーダー研修

認知症介護実践リーダー研修は、実践者研修で学んだ内容をさらに深め、事業所においてチームを効率的に機能させるためのリーダーを養成する研修です。

受講するためには5年以上の実務経験があり、受講時点でも認知症介護に従事していること、実践者研修の修了から1年以上経過していることなどの条件を満たす必要があります。

認知症ケア専門士

認知症ケア専門士は、一般社団法人日本認知症ケア学会が認定する民間資格です。優れた知識と高い技術、倫理観を兼ね備えた認知症専門の技術士を養成すること、認知症介護に携わる職員の自己研鑽や学習機会を設けることを目的として設けられました。

資格を取得するためには、認知症介護に関して3年以上の実務経験が必要です。第一次試験、第二次試験を経て資格を得ることができます。

そのほかの関連資格

そのほかにも、介護現場によって役立つ資格があります。

例えば、介護食士は要介護者向けの介護食を提供するために必要な知識を学ぶ資格で、食事の援助をする際に役立てることができます。

介護福祉施設でハンドトリートメントやネイルケア、ネイルアートを行う福祉ネイリストは、施設でも美容を当たり前に受ける機会を作ろうという業界の流れに沿った資格です。最期まで自分らしくきれいでいたいという高齢者の思いを叶えることができ、注目されている資格でもあります。

レクリエーションについて詳しい知識や企画・立案方法などを学んだレクリエーション介護士の資格を持っていると、日々のレクリエーションの場面で重宝されるでしょう。

健康維持やリハビリ、心の安定に必要なケアなどを提供したいなら、音楽療法士などの資格もおすすめです。音楽の知識も必要になるため難易度は高いですが、新たな価値を提供できる強みとしてアピールできるでしょう。

まとめ

介護業界にはさまざまな職種・資格があり、介護職員として働くために必須のものから、より高いケアを提供するための上位資格まで整備されています。どの資格が役立つのか、ご自身にとって必要となるのかは、実際に現場で働きながら検討してみると良いでしょう。

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