
【地域に根ざした仕事】こだわりの製法で金沢の名産品を全国へ届ける
1979年の創業以来、地元の海の幸を中心にこだわりの商品を展開する株式会社 宮商 (屋号:逸味 潮屋‐いつみ・うしおや)。金沢を訪れたことのある方はご存知な方も多いのではないでしょうか。
金沢旅行のお土産に最適な看板商品「鰤(ぶり)のたたき」を始め、数種類のたたきや一夜干しといった、多様な商品を取り揃えています。
今回は、逸味潮屋 金沢本店に隣接する工場にて、製造をご担当されている加澤桂一(かざわ・けいいち)さん、神木剛(じんき・つよし)さんにお話をお伺いしました!
前回のうしおや ひがし茶屋街店にインタビューさせていただいた記事はこちらからご覧いただけます!
潮屋の地元の食材にこだわった商品に魅力を感じ、入社を決めた

入社されたきっかけを教えて下さい。

現在の社長に声を掛けていただいたことがきっかけです。勤務していた寿司屋付近に潮屋があり、ある日工場に人が足りないとのことでお誘いいただきました。前職では、鯖寿司などの加工経験のみで本格的に魚を捌いた事はありませんでしたが、魚の製造加工に興味があったので、詳しくお話を伺い、転職しました。

私はハローワークからの紹介で入社しました。家から近く、面接前にはお店に訪問してみたこともあります。前職は老人ホームの厨房に15年程勤務していたので、魚を捌いたり、調理する経験はありました。潮屋の地元の食材にこだわった商品に魅力を感じました。

なるほど!海産物が豊富な北陸地方ならではのきっかけですね。お二人は金沢のご出身ですか?

私は地元が金沢です。本社から近いので、通勤は車で5分くらいですね。北陸は移動手段で車が必須なので、マイカー通勤の方も多いですね。

私は大阪の寝屋川出身です。金沢に来て20年程経ちました。ちょうど記録的な大雪だった年に引っ越して来たので、すごいところに来ちゃったな、と思いました。今でこそ金沢も様々なお店が出来ましたが、当時はコンビニも駅前に一個しかなく、田舎だな、という印象でした。たまに大阪に帰ることもありますが、人が多いと感じます。金沢で結婚したこともあり、今ではこちらの方が住みやすく落ち着くなと感じます。
こだわり製造過程と最新の設備で高品質な商品を提供

神木さんはIターン就職でいらっしゃるのですね。馴染みのある生まれ育った街よりも、住みやすいと感じるようになるなんて、素敵です。具体的な勤務内容に関してお伺いさせて下さい。

出勤は朝8時から16時です。鰤のたたきの製造はお昼過ぎに終了。午後からはパッキング・仕分けをしていきます。夕方には朝に製造・加工した商品が店頭に並びます。

新鮮なままお客様に届くということですね!出来立てのものが食べれるんですね。

はい。商品の冷凍にもこだわりがあります。弊社では、急速冷凍という手法を採用しており、1時間半で-35度の冷凍が可能です。3D製法のため、冷凍されている魚に包丁が入りやすく、魚からドリップが出にくいというメリットがあります。

この設備の導入により、製造側はもちろん、お店でもスムーズに商品提供が可能です。購入いただきお家で食べていただく場合も、簡単に包丁が入りますので、早く美味しく味わっていただけます。
美味しいという声が励みになり、商品が完成した際は達成感を味わえる

設備の導入により、全体で良い作用がある事は素晴らしいですね!お仕事を面白いなと感じるのはどんな時ですか?

やはりお客様の声が生で聞けることです。レストラン店舗のヘルプに行った際にお客様と話せる事は嬉しいですね。美味しいと言っていただけることは励みになりますし、自分で一からさばいた商品を提供出来る実感が湧く瞬間です

魚を捌く事から販売まで全ての工程に関われることが面白いなと思います。弊社はお客様に届ける状態である、真空パックまで自社で行うので、商品に愛着が湧きます。上手く出来た時の達成感を味わうことが出来ます。

お二人の商品に対する思い入れや愛が感じられるエピソードですね。

鰤が可愛いな、と思う事もありますよ。

今日の鰤は丸いな、とか夏場の鰤はスリムだな、とかそれぞれの特徴を生かした焼き方を考えるのが面白かったりもしますね。
最適な商品を提供出来るように日々試行錯誤。良いプレッシャーを感じながら業務に取り組んでいる

では、仕事を難しいなと感じられることはありますか?

弊社で取り扱う商品は、加工が難しい食材が多いです。例えば、新商品の開発の際に、魚の特徴や構造を考慮した上でどの焼き方が最適なのだろうか、など考えることが難しさでもあります。

従業員同士でどんな商品にしていく事がいいのか試行錯誤しながら検討するのですが、工場長や専務と一緒に意見交換をすることもあります。弊社の商品は、手前味噌ながら本当に美味しいんです。他県から観光でいらっしゃる方々にはもちろん、地元の方にもたくさん食べてもらいたい。そういった気持ちから、良いプレッシャーの中で日々勤務しています。

今まで検討された中で、加工が難しいなと感じたお魚はありますか?

しまあじが難しかったです。皮が薄く、身がコリコリしていて骨も薄いという特徴があります。また、鱗が固いということも、果たして商品として綺麗に仕上がるのかなと感じました。
地元の方々にもっと商品の美味しさを広めたい

新商品を世に出すに当たり、製造側には様々な葛藤があるのですね。今後挑戦してみたいことはありますか?

弊社の商品をもっと広く知ってもらうためにはどうすべきかと考えています。観光客の方々にはお土産に購入していただいていたり、遠方の方に向けて物産展に出品しているので、県外の方の知名度は比較的高いのではないでしょうか。ですが、もっと地元の方々にもっと商品の良さを広めたいと思っています。

地元の方々の食卓に日常的に並ぶには少し高級かなと感じる方も多いと思います。お正月や特別な機会に、という方もいらっしゃいます。もう少し身近な存在になる為に挑戦出来る事はまだあるだろうな、と思いますね。

各地の名産品やお土産ってすぐ買えるからこそ日常的に食べなかったりしますよね。貴社が提供される商品が、地元の方々にとって今以上に身近な存在になればいいですね。最後に、お二人にとって、貴社の印象はどのようなイメージでしょうか?

従業員は優しい人が多いですね、みんなざっくばらんで仲が良いです。

和気あいあいとした雰囲気です。良い商品を提供するため、業務に常に緊張感はありつつも、休憩時間はわいわいしています。メリハリを付けて働ける場所だと思います。

今後、どんな方と一緒に働きたいな思われますか?

弊社も少子高齢化の波があり、課題を感じています。地方の課題でもありますが、若手の層に来てもらいたいなと思います。

元気があって意欲がある方が弊社に合っていると思います。魚が好きな人や、美味しいものを提供したいという気持ちを持った方も良いなと思いますね。
取材担当者より
商品に愛を持って日々業務に取り組まれているお二人。「鰤が可愛いなと思う」と笑顔でお話されていた様子が印象的でした。
美味しい商品をいただけるのは、手焼き製法にこだわり、常に素材を生かす追求をし続けるお二人の努力の結果なのだな、と感じました!
逸味 潮屋(いつみ・うしおや)では、看板商品である鰤(ぶり)のたたきをはじめとした、北陸ならではの海産物を多数取り扱っています。
各種たたきや一夜干し、漬け魚など、手土産に喜ばれること間違いなしですので、是非お立ち寄りをおすすめします!
オンラインストアはこちらからどうぞ!
加澤さん・神木さん、インタビューにご協力いただきありがとうございました!
- ご協力、ありがとうございました!
- 株式会社宮商(from 石川県金沢市) 販売 加澤 桂一さん 神木 剛さん https://ushioya.com/