「なぜ?」バイトで住民票の提出が必要な理由と3つの取得方法
バイトに採用されると、雇用契約のために住民票の提出を求められるケースがあります。
「履歴書に個人情報を記載したのに、なぜいまさら住民票が必要なの?」と疑問を抱く人も多いことでしょう。
ここでは、バイトの契約で住民票が必要な理由や住民票の取得方法について詳しくお話しします。
【目次】
バイトの契約で住民票が必要な理由
なぜ、アルバイトをするときに住民票の提出が求められるのでしょうか?
それは、従業員の1人として身元を把握しておきたいからです。
住民票でわかることは、あなたの氏名や生年月日、住所、性別などです。
これらの情報は、当然履歴書によって提出されていますが、履歴書はあくまでも本人による自己申告書類なので、その内容に客観性がありません。
場合によっては、以下のような事態にならないとも限りません。
・年齢を偽って深夜勤務をしていた
・年少者なのに親の同意をもらっていなかった
・連絡先の住所が実在せずに連絡がつかなくなった
このようなトラブルに巻き込まれないよう、アルバイト先は、応募者の氏名や住所が履歴書に書かれている内容と一致するかを確認するために、住民票の提出を求めているのです。
住民票の写しと住民票の違い
住民票の提出方法としては、「住民票の写し」と「住民票記載事項証明書」の2種類があります。
「住民票を提出するように」と言われたら、まずは、そのどちらの提出が必要かをしっかり確認してください。
なお、一般的に「住民票」と言っているのは、正確には「住民票の写し」のこと。
役所が管理している住民票原本である住民基本台帳の内容を専用の紙に写したものです。
「住民票の写し」と聞いたときに、「住民票をコピーするのかな?」と勘違いして、役所で取得した「住民票の写し」のコピーを提出する人がいます。
しかし、
「住民票の写し」や「住民票記載事項証明書」には、役所での発行年月日と「原本と相違ないことを証する」という内容の記述と共に、市区町村長の印が押されています。
それをコピーしても、正式な証明書として成り立ちません。
コピーではなく、必ず原本を提出しましょう。
住民票の写しと住民票記載事項証明書の違い
「住民票記載事項証明書」と「住民票の写し」の違いは次の通りです。
住民票の写しとは?
住民票の原本に記載されている内容の写しです。
以下の内容が必ず記載されています。
●氏名
●生年月日
●性別
●住所
●当該市区町村に住み始めた日
●現住所に住み始めた日
●前住所
以下の内容については記載するかしないかを選択することができます。
●世帯主・続柄
●本籍・国籍
●住民票コード
●マイナンバー
住民票記載事項証明書とは?
住民票の原本に基づき、希望する項目のみを証明する内容の証明書です。
希望さえすれば、1項目だけ記載してもらうことも可能です。
どちらを提出するか?
「住民票の写し」「住民票記載事項証明書」のどちらを提出すればいいのか?
それはアルバイト先に確認しましょう。
最近はプライバシー保護のために、アルバイト先から指定された項目のみの証明や、指定のフォーマットでの申請が一般的です。
そのため、アルバイトの雇用契約のために必要とされるのは、「住民票の写し」ではなく「住民票記載事項証明書」が多いですし、「住民票の写し」を提出する場合でも、選択項目は一切記載しないで提出するのが一般的です。
ただし、パチンコ店やパブなどの風俗営業店では、従業員の本籍の把握が義務付けられているため、「本籍」を記載した書類の提出を求められることがあります。
必要な記載事項については、よく確認しましょう。
住民票の写しと住民票記載事項証明書の取得方法
住民票の写しの取得は、役所(行政サービスコーナー含)と郵送、コンビニの3つの方法から選べることが多く、
住民票記載事項証明書は、役所(行政サービスコーナー含)でないと発行してもらえないケースが多いです。
市区町村により異なる場合がありますので、両方とも、ご自身の住民票がある役所に確認してください。
それぞれの取得方法や必要書類などをご説明します。
役所(行政サービスコーナー含)での取得方法
1. 本人確認書類(免許証や保険証、パスポートなど)と印鑑、手数料300円程度を用意します。
2. 役所に置かれている住民票の写しの申請書か、アルバイト先からもらったフォーマットに必要事項を記入します。
3. 2を窓口で提出してから手数料を支払うと、窓口で住民票の写しや住民票記載事項証明書を受け取れます。
●メリット
・時間がかからない(即日受け取りが可能)
●デメリット
・受付時間が限られている(平日の日中が基本)
※市区町村によっては休日・夜間窓口を設けているところもあるので要確認
・受付窓口が限られている
郵送での取得方法
1. 役所のHPからダウンロードした申請書か、アルバイト先でもらったフォーマットに必要事項を記入します。
2. 本人確認書類(免許証や保険証、パスポートなど)のコピーと手数料分の定額小為替、返信用封筒を同封の上、役所に郵送します。
3. 約10日前後で役所より住民票の写しや住民票記載事項証明書が返送されます。
●メリット
・時間や場所に拘束されることなく取得できる
●デメリット
・受け取りまでに日数がかかる
・返信用封筒や証明書のコピー、定額小為替など準備するものが多い
コンビニでの取得方法
1. マイナンバーカードを用意します。
2. マルチコピー機の「行政サービス」ボタンを選択して、交付に関する同意内容を読んだ後にOKであれば「同意する」を選択します。
3. 備え付けのカードリーダーでマイナンバーの読み取りをします。
4. 証明書交付市区町村の選択→マイナンバーカードの暗証番号入力→マイナンバーカードの取り外し→「住民票の写し」または「住民票記載事項証明書」の選択→交付種別入力→記載事項選択→部数入力→発行内容確認の順に進めていきます。
5. マルチコピー機のお金の投入口に交付手数料を入金して、印刷された証明書を受け取ります。
●メリット
・場所や時間の制限が少ない(6:30~23:00、別の市区町村からの取得も可)
●デメリット
・利用にはマイナンバーカードが必要
・市区町村によっては対応していないところもある
対応していたとしても「住民票記載事項証明書」の交付ができない市区町村もある
まとめ
アルバイトで採用されると、身元を確認するため、住民票の写しか住民票記載事項証明書の提出を要求されることがあります。
住民票の写しと住民票記載事項証明書の違いを把握しつつ、どちらが必要とされているのかをアルバイト先に確認すること。また、これらの書類は市区町村の役所・サービスセンター、コンビニで取得可能です。ただし、市区町村によっては、コンビニで取得できない書類がありますので、ご自身の住民票のある市区町村のHPなどで取得方法を確かめましょう。